普段からよく息子に注意をしてしまうのですが、最近息子の様子が変わってきて心配です。
1歳のころ公園で、走って逃げて車道に出るということが多かったため、怒鳴って怒る回数が多かったです。そのためか、今はすべり台も怖がっているようでやろうとしません。
また、小さいことで怒鳴るようになった時期に、言うことを聞くようにはなりましたが、同時に「ママが怖い」と言うようになりました。寝言がすべて「怖い」になった時期もあります。大絶叫で「怖い」と寝言を言うことが2か月ほど続きました。
私の頭の中に、朝何時に起きて、何時に昼寝させてという時間割があり、それと大きく違ったことをされたときに、私も腹が立ってしまいます。
時間ごとに動けるように、「5時のチャイムだからお家に帰る時間だよ」など、「○○のチャイムの時間だよ」ということをよく言っていたら、チャイムが鳴る音も怖がるようになってしまいました。
「ママが怖い」という寝言が始まったころから、もう1年ほど経っています。私が言い過ぎてしまったせいで、まわりの友達が普通にできていることを怖がってやらない性格に育ったのでは、と感じています。
この状態が続けば、臆病なまま大人になってしまうのではないか、ということが心配です。今後の声かけ次第で、どれくらい改善するのでしょうか。
(2歳8か月の男の子をもつママより)
子どもの見方を変えて、温かく見守って
回答:汐見 稔幸さん 今回の年齢の子どもの「怖い」の意味は、大人が考える文字通りの「怖い」の意味ではない場合も十分あります。「そういうこととは違うんだ」という子どもの拒否や、「別の対応をしてよ」という叫びのようなものかもしれません。何かのサインではあるでしょう。 チャイムが鳴ったら何が何でも言うことを聞くようにさせるのではなく、温かく見守りながら、子ども自身に選択する余地を与えてあげてください。例えば「帰らなきゃいけない時間になったけど、まだやる?やるならあの時計のどこまでにする?」など、少しずつ幅を持たせてあげましょう。そしてそれを温かく見守ってあげてください。子どもは自分である程度選択できると、感情は落ち着いていきます。 私は、「自分の子どもには良いところがいっぱいあるんだ!」と思うことを推奨しています。そのため、最近の勉強会などでは“自分の子どもの良いところを20個書いてください”ということをやっています。20個書くのはほとんどの親にとって大変です。この数を書くには、普段はダメだなと思っているところも見方を変えて良いところだと思わないと書けないんです。例えば「あれだけガミガミ怒ったのにケロッとしている。意外とたくましい。」などです。このように考えることで、子どもの見方が変わり、少しずつゆとりが出ていきますよ。 また、言い過ぎたせいでこのままでは臆病になってしまうのではということですが、親の態度が変わったら、子どもはそれに合わせて行動するところがあるので、変わっていきます。大丈夫ですよ。 子どもに選択させる接し方に変われば、子どもは「自分に任されているんだ」と感じます。 また、保育園や幼稚園に行くなかで、自信がついたり達成感を経験すると、「自分は色んなことがやれるんだ、やりたいんだ」となり、どんどん変わっていきます。あまり心配することはありません。 結局子育ては、親も自分を変えていく練習でもあります。
毎日100点じゃなくていい
回答:井桁 容子さん きっちりしていることが100点だとしたら、毎日100点ではなく30点の日があってもいいんです。 長い期間で見れば、ずっと100点だった人が人生の終わりまで100点でいるかというと、逆にその裏返しで0点になってしまうことが世の中にはたくさんあります。色んなことを決まりきった形でやっていたために、もうヤダ!となってしまうとちょっと怖いですよね。 時間になっても子どもが行動しない場合、「終わらないとご飯が冷たくなって、おいしくなくなっちゃうよ」「暗くなってからお家に帰るのは怖いよね」などと声をかけてみてください。そのうえで子どもがやめず、暗い中お家に帰る日があった場合、その日は30点かもしれません。しかし、その経験をしたことで、翌日「暗くなると困るから早く帰ろう」と言えたら、それは120点ですよね。 毎日100点満点の子どもにしようとするのは少し不自然です。良い日悪い日とデコボコしながら、成長していけるといいと思います。いつか行動できる子になって欲しいと願うことは大切ですが、あまり急いでいい子を連発させなくても大丈夫です。
ケガをさせたくないと先回りして危険を回避してしまうのは手を出しすぎ?
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