娘はずりばいが速く、興味のあるところにすごいスピードで行ってしまいます。そのため、頭をぶつけないようにしたり、「ダメ!」と安全なところに引き戻したりしています。
主人には、もう少し見守ってもいいんじゃないかと言われますが、私としてはケガをさせたくないため、先回りして危険を回避してしまいます。これは過干渉なのでしょうか。
(8か月の女の子をもつママより)
夫婦で違う意見をもつというのも大切
回答:井桁 容子さん 安全管理・危機管理の観点からすれば、ママの感覚は普通です。この年齢であれば、親が危険を回避してあげることは当然のことです。 しかし、安全な場所を確保したあとは、どんな動きをするのか、何に興味を持ってそこに行くのか、という視点で見てあげてください。すると、子どもが何が欲しくてそこに行ったのかがわかり、そのモノを安全な場所に移してあげることができます。せっかくなら、そこまで先回りしてあげてください。 また、パパが「先回りし過ぎじゃない?」と言ってくれるバランスがちょうどいいです。夫婦で同じ意見だと、ママも自分の考えに対して「そうかしら?」と考える機会を得られません。 夫婦がちょっと違う意見で子育てをしていくというのは、良い関係ですよ。
“子どもは自分で自分を守る”と温かく見守ることも大事
回答:汐見 稔幸さん 意外と理解されていませんが、人間は動物なので、自分の命を自分で守ろうとする力は子どもにもあります。 そのため、できるだけ安全な環境を作ってあげたうえで、子どもがぶつかっても転んでも見守ってあげると、「ココはまずいんだ」「こういうやり方をすると失敗するんだな」ということを、子どもは確実に学んでいきます。 例えば1歳になった子に、すべり台のような階段を登らせ、降りるときにどうするかを見守ってみると、必ず後ろを向いて降りてきます。自分で考えてやっているのです。 そのため、ある程度温かく見守っていれば、“子どもは自分で自分を守る方法を発見していく”という信頼感はあっていいです。
普段から子どもの感情に共感してあげて
回答:井桁 容子さん 普段から、子どもが“嬉しい”“おもしろい”と感じたことに対して共感してあげてください。すると子どもは「自分のことをわかってくれる人だ」と思い、信頼します。 そういう信頼関係ができている人に、「これはダメなんだよ」と厳しい顔つきで言われると、「普段よく自分のことをわかってくれるのに、今は表情が違うから、本気で受けなきゃいけないんだな」と子どもも思います。
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