任意接種に含まれる「おたふく風邪」や「水ぼうそう」などは、「自然に感染した方が免疫がつく」とも聞いたことがありますが、本当でしょうか?
自然感染は合併症や後遺症になるリスクが高い
回答:齋藤 昭彦さん 自然感染は合併症や後遺症になるリスクが高いです。 例えば、「おたふく風邪」は、自然感染した場合、1~10%の人が重篤な合併症になり、さらに数百人~数千人に1人は難聴になる恐れがあります。しかし、予防接種を受けた場合は、予防接種の副反応によって合併症になるリスクは自然感染の100分の1に減ります。また、予防接種で難聴になったという報告は現在ありません。 つまりこの場合、自然感染の方が、合併症や後遺症になるリスクが100倍以上も高くなるのです。
別の病気を発症する原因にも/命に関わる人がいることも考えて
回答:堀 成美さん 自然感染すると、病気によっては、ウイルスが体内に残り、その後、別の病気になることがあります。 例えば「水ぼうそう」では、治ったあとも体内にウイルスがそのまま残ります。そして大人になってから、体力や免疫力が落ちたときなどに発症する「帯状ほう疹」という病気をひきおこすことがあります。 また、病気の治療のために免疫力が下がる薬を飲んでいる人、体質的に予防接種を受けられないという人もいます。そういう人は感染症にかかると命に関わります。社会全体で、なるべくかからないようにすることが大切でしょう。
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