友だちと一緒に遊べない… どうすればいい?
息子(2歳10か月)が友だちと一緒に遊べないようで気になります。例えば公園で遊んでいるとき、はじめは友だちと遊んでいても、しばらくするとひとりで別の遊びをはじめます。友だちを意識しているようだけど、一緒に遊ぶことはしません。あちこち動きまわるので、追いかけていくのが大変です。
親としては、友だちと仲よく遊んでほしいのですが、友だちと遊ぶことに興味がないのではないかと心配です。この時期の友だち関係は、子どもの成長にどんな意味があるのでしょうか。
(お子さん2歳10か月のママ)
親としては、友だちと仲よく遊んでほしいのですが、友だちと遊ぶことに興味がないのではないかと心配です。この時期の友だち関係は、子どもの成長にどんな意味があるのでしょうか。
(お子さん2歳10か月のママ)
2歳ごろは、長く友だちと一緒に遊ぶことはない
回答:汐見稔幸さん お子さんの年齢の場合、友だちと長い時間一緒に遊ぶことはほとんどはありません。一緒に遊ぶには、同じものに興味を持たないといけない。公園に行くと、自分が遊びたいものがたくさんあるので、同じ興味を持つとは限らないわけです。
2歳ごろは遊びのルールがわからない。わかるのは4~5歳ごろ
回答:汐見稔幸さん 一緒に遊ぶときは、「順番を守る」などのルールが必要になってきます。ですがお子さんは、まだそれがわかる年齢でもありません。それよりも、この時期は一人で長い時間遊べることが大事です。ルールの中で遊ぶのがおもしろくなるのは、4~5歳ごろにならないと、なかなかできないことです。 個人差はありますが、3歳ぐらいになると少しずつルールがわかるようになります。今のお子さんの遊び方を心配しなくても大丈夫です。友だちと一緒にいることがうれしくて、一緒に遊んでいるつもりで楽しんでいると思います。
丸山桂里奈さん(MC) ママはずっと子どもを追いかけていて大変そうでしたね。この時期に、親は子ども同士の遊びにどう関わったらいいでしょうか。
親は子どもの遊び相手になる
回答:汐見稔幸さん 親は、子どもの遊び相手になってあげましょう。難しいルールは必要ありません。「一緒に上って、下りてみよう」「かけっこしてみよう」などですね。 ただそんな遊びでも、親が全てつきあっていたら大変です。公園が安全であれば、ずっと追いかけなくてもいいと思いますよ。
―― 遊びのルールがわからない時期は、1つのブランコにたくさんの子が集まってしまうこともあります。親はどうすればいいですか?
「ダメでしょ」「順番でしょ」ではなく、柔らかく聞く
回答:汐見稔幸さん まだ、順番や交替などのルールがわかる年齢ではないので、どうしても取り合いになりますよね。大人の論理で「ダメでしょ」「順番でしょ」と言っても、子どもは「禁止された」としか思えません。この年齢では「これ使いたいの?」「〇〇ちゃんが終わってからじゃダメ?」のように、柔らかく聞くことが大事です。
状況が許せば「○○ちゃんが待ってるよ」と伝えた上で、気が済むまでやらせる
回答:汐見稔幸さん ブランコをなかなか交替しようとしない気の強いタイプの子は、「ダメ」と言うよりも「気が済むまでやっていいよ」でいいと思います。そこでひと言、「〇〇ちゃんが待ってるよ」を追加すると、「自分だけでいいのか」と葛藤が出てきます。そうやって、少しずつルールを守らないといけない、という気持ちになっていきます。この年齢では、大人がルールを決めないほうがいいと思います。
丸山桂里奈さん(MC) 私は「滑り台は10回まで」などと決めてしまいます。ずっと遊ばせたいけど、滑り台は危なかったりもするし、親側の集中力もあり、どうしても制限してしまいます。でも、制限はやめたほうがいいのですか?
好きなことを思いきりすることで、好きなことに没頭できるようになる
回答:汐見稔幸さん 子どもが本当に好きなことであれば、思いきりやらせてあげたほうが、好きなことに没頭できるタイプになっていくと思います。親も我慢しないといけませんね。
りんたろー。さん(MC) うちの子は、他の子におもちゃを取られても、静観して周りを観察しています。これは大丈夫でしょうか?
汐見稔幸さん 観察学習タイプといって、観察が大事になる学者などに向いているといわれています。それも個性で、すてきだと思いますよ。
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