“アタッチメント”の関わり方とは?

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2025/02/08

出典:すくすく子育て[放送日]2025/02/08[再放送]2025/02/13

“アタッチメント”の関わり方とは?

アタッチメントは、具体的にどうすればいいのでしょうか。アタッチメントを実践する園の様子をみていきましょう。

シグナルがあれば応じ、なければあえて踏みこまない

アタッチメントの関わり方の基本は、「子どもからシグナルがあれば応じ、なければあえて踏みこまない」ことです。

大人が教え込むのではなく、子ども自身の力で「できた!」という気持ちを大事にしているので、子どもから求められるまでは手を貸さず、見守る姿勢を大切にしています。

自由に活動できるよう安全な環境を整える

次に、「自由に活動できるよう安全な環境を整える」ことです。

例えば、ハイハイでトンネルに挑戦。安全な環境を整えた上で、保育士が出口で待っています。

応援団としてエールを送る

そして、「応援団としてエールを送る」ことも、関わり方の基本です。

撮影中、何度も聞こえてきたのが「見てて」の声。その度に保育士は温かくエールを送っています。

お友だちのチャレンジの様子を見ていた女の子が、「私もやりたい」とブランコへ。「見てくれている」という安心感が、子どもの挑戦する気持ちを後押ししているんですね。


りんたろー。さん(MC)

丁寧な関わり方でしたね。
丸山桂里奈さん(MC)

見守る表情がとても温かくて、安心できたと思いました。


―― 子どもたちの「見てて!」という声には、心理学的な意味があるのでしょうか?

「見てて」は「応援して」というメッセージ。応援されて実際にできると自己肯定感を持てる

回答:遠藤利彦さん

「見てて」は、「手伝って」「何かして」という要求ではなく、「やってみるから、見てて、応援して」というメッセージなのです。
応援されて実際にできると、子どもは誇らしい感情を持ちます。「自分はこれでいいんだ」と自分自身を受け入れる気持ち、自己肯定感を持てるといわれています。
大人から受け止められている安心感に浸って、「もっとチャレンジしたい」気持ちがどんどん強くなっていくと思います。
丸山桂里奈さん(MC)

私は見守るのが苦手で、何かあるとすぐに、口癖のように「ダメ!」と言ってしまいます。
りんたろー。さん(MC)

私も見守りが大事だと思いつつ、先回りしてしまいますね。つい、おもちゃの使い方を教えてしまいます。
丸山桂里奈さん(MC)

仕事や家事などで自分に余裕がないときに、子どもに「見て、見て!」と言われたら、「見てる!!」って大きな声で言ってしまいそうです。


―― 自分に余裕がないときにはどうしたらいいですか?

短時間でも子どもをしっかり見て、一緒に遊んでから作業に戻る

回答:御園生直美さん

親が「見てて」をうるさく感じてしまうときは、子どもが「パパとママ、ぼくのこと見てる?」「パパとママの頭の中から、僕がいなくなってないかな?」と感じている場合もあると思います。忙しくて、「見ているのが子どもに伝わってないのかも」と考えてみましょう。
そんなときは、例えば何かをしながら「見てる」のであれば、5分ぐらい子どものための時間をつくって、子どもと一緒に遊んだあとに「このあと仕事をするからちょっと待ってね」と伝えるほうが、子どもも「見てもらえた」「じゃあ今度は自分でやろう」と感じるかもしれません。


―― どこまで見守って、どこから「ダメ」と禁止するのか、その線引きはどうすればいいですか?

危険なことは「ダメ」と禁止することが大事。大人が見守る中でできるようになっていくことも

回答:遠藤利彦さん

もちろん、子どもの身の危険にしっかりと配慮し、危険なことは「ダメ」と禁止することが大事です。
一方で、大人が支えることができる状況では、大人がセーフティネットとして子どもを見守る中で、子どもがひとりでできることに夢中になり、実際にできるようになることもあります。

「ダメ」の線引きはブレないことが大事

回答:遠藤利彦さん

線引きは重要ですが、ブレないことが大事です。あるときは「いい」と言っていたのに、違う日では「ダメ」と言うと、子どもは混乱します。「ここまではいいけど、ここからはダメ」と決めて、一貫して実践することが大切です。

「危ないよ」と気持ちを伝えつつも、子どもの“やりたい”を見守る

回答:遠藤利彦さん

「危ない」と思ったとき、親の気持ちとして「危ないよ」と伝えるのはいいと思います。ただ、「危ないよ」と言って子どもを止めるよりも、見守って、子どもがやりたいようにさせてあげるスタンスがいいと思います。
りんたろー。さん(MC)

どう線引きするかが決まれば、自ずと声かけも決まってくるでしょうか。
遠藤利彦さん

そうなると思いますよ。

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