運動が苦手… 小学校でも支援はある? いじめられたりしない?
息子(4歳)は恐竜が大好きで、恐竜について説明するのがとても上手です。でも、小さいころから運動面の発達が少し遅く、手と足をばらばらに動かす動作がとても苦手です。去年の運動会では泣くほど嫌がり、「もう運動するのが嫌」と言い始めました。
運動会のあと、保健所を通じて臨床心理士に相談した結果、療育(子どもの特性や困りごとに応じて成長や発達をうながす、専門的な支援プログラム)を受けることになりました。療育に通い始めて2か月ほどで、投げたクッションを取れるようになったり、体幹もよくなったり、変化を感じました。
ただ、今の発達支援は卒園までで、小学校でも同じように支援を受けられるのか、運動が苦手なせいでいじめられたりしないかと不安です。また、息子は手先が少し不器用なのか、鉛筆で書いたり、塗り絵をきれいに塗ったりすることが苦手です。
私は運動が得意なほうだったので、苦手な子どもの気持ちがわからず、あまり寄り添えていないことも心配です。
(お子さん4歳11か月のママ)
運動会のあと、保健所を通じて臨床心理士に相談した結果、療育(子どもの特性や困りごとに応じて成長や発達をうながす、専門的な支援プログラム)を受けることになりました。療育に通い始めて2か月ほどで、投げたクッションを取れるようになったり、体幹もよくなったり、変化を感じました。
ただ、今の発達支援は卒園までで、小学校でも同じように支援を受けられるのか、運動が苦手なせいでいじめられたりしないかと不安です。また、息子は手先が少し不器用なのか、鉛筆で書いたり、塗り絵をきれいに塗ったりすることが苦手です。
私は運動が得意なほうだったので、苦手な子どもの気持ちがわからず、あまり寄り添えていないことも心配です。
(お子さん4歳11か月のママ)
苦手なところは相談し合理的配慮(特性に応じた支援)を受けて
回答:星山麻木さん 運動にもいろいろあります。右側と左側、目で見えているものと、自分の体の動きを合わせるなどです。それに時間がかかる子も、すぐにできる子もいます。おそらく、お子さんはゆっくりタイプなのだと思います。 小学校では、縄跳び、鍵盤ハーモニカ、字を書くなど、運動が必要なことがたくさんあります。苦手なところは、遠慮しないでどんどん相談したほうがいいでしょう。例えば字を書くとき、鉛筆ではなく、タブレットやペンなどを使って、やりやすくする工夫、合理的配慮もあります。そのような工夫が、小学校でもどんどん取り入れられてきています。
丸山桂里奈さん(MC) 初めて知りました。おそらく私が子どものときにはそのような工夫はなくて、競争ばかりでした。自分が苦手なことで競争だと、はじめからモチベーションが下がって嫌でしたね。
子ども自身が自分の強みを知ることも入学準備のひとつ
回答:星山麻木さん 得意・不得意は人によって違います。お子さんの言語の発達が速いところは、とてもすてきです。自分の強みを、自分でわかっていることが大事です。苦手があっても、「これは自信がある」と思える。そのようなところを見つけるのも、入学準備のひとつだと思います。
―― 得意なことが特にないことはないでしょうか?
どの子にも得意なこと・すてきなところがある
回答:星山麻木さん 私は40年近く支援をしていますが、得意なことやすてきなところが見つからない子は、ひとりもいませんでした。みんなすてきです。目に見えるものだけではなく、その子の優しさや笑顔、いてくれるだけでも私たちは幸せです。いろいろな価値観で子どもたちを見てみてください。
―― 小学校入学後にも支援を受けられますか?
支援には「特別支援学校」「特別支援学級」「通級学級」などの選択肢がある
回答:星山麻木さん はい。小学校に入学するときには、「特別支援学校」「特別支援学級」「通級学級」などの選択肢があります。
「特別支援学校」では、専門的で手厚い支援を受けられます。
地域の小学校の「特別支援学級」では、少人数のクラスでその子に合った支援を受けられます。「知的」「言語」「情緒」など、必要な支援によって数種類の異なるクラスがあります。
「通級学級」では、通常学級に通いつつ、週に1回ほど別のクラスで支援を受けます。通級学級にも「言語」や「情緒」など、いくつかの種類があります。
自治体によって支援のしくみは異なるので、地域の支援センター、教育委員会などに問い合わせてください。
また、学校以外の場所で療育と同じような支援を受けられる「放課後デイサービス」というしくみもあります。
環境がいいところを選ぶ
星山麻木さん 人と比較するなど、競争するようなデザインではない環境に子どもを連れていくことが大事かもしれません。子どもを変えるよりも、子どもにいい環境を選ぶことが、私たちの仕事かもしれませんね。
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