子どもと遊ぶのが苦手… どうすればいい?
子どもと遊ぶのが苦手です。みなさんは楽しいと思って遊んでいるのでしょうか? 正直なところ、子どもにつきあっている感覚です。パパは子どもとの遊びがもっと苦手で、特にごっこ遊びで困っています。
(お子さん6歳・4歳のママ)
(お子さん6歳・4歳のママ)
丸山桂里奈さん(MC) 私も遊ぶのが苦手ですね。夫は得意なようで、よくごっこ遊びをしています。
平野ノラさん 3歳になった子どもは、呼吸するようにごっこ遊びをしています。例えば、「ママ、どこ行ったの?」と聞かれたら、「ママを探している設定」なんだと思って、宇宙人をまねて「ママ・ハ・イナイ…」と返事したりするんです。 パパは上手に遊んでいますよ。人形のキャラクターで声を変えながら遊んでいます。
―― 番組には、ほかにも「ごっこ遊びが苦手」という悩みがいくつか届いています。
ごっこ遊びのポイントは、大人も子どもの気持ちに立って一緒に楽しむこと
回答:大豆生田啓友さん ごっこ遊びで大事なのは、大人も子どもの気持ちに立って、大人も一緒に楽しむことです。でも、「大人も一緒に楽しむ」スイッチが、すぐに入る人もいれば、入らない人もいます。 私は大学で、保育士志望の学生の授業を持っています。学生は、まだ子どもとの接点がないので、授業ではいちばん最初に「子どもの気持ちに立つ」「子どもになってみる」ことをしています。
子どもの立場に立つ授業とは?
実際に、大豆生田さんの授業を見せてもらいました。
入学してまだ数か月の学生たちが、2つのグループに分かれて「はないちもんめ」をしています。
二人組を作って「手遊び」も。最初はみんな固まっていたけど、しだいに笑顔が増えて、コミュニケーションも出てきます。
学生自身が遊ぶ中で学ぶことを実感し、遊びには達成感があることを学びます。
そのあと、大豆生田さんが「子どもだったらどのように思うか?」と学生たちに問いかけました。
学生からは、「みんなで歌っていると一体感を持てて楽しかった」「『だるまさんが転んだ』で、片足ポーズで難易度を上げると楽しかった」といった声が聞かれました。
保育の学びは「楽しい」と感じることから入って、子どもの気持ちになるのが大事だといいます。
大人が子どもになりきる、その一線を超えると楽しくなる
回答:大豆生田啓友さん 親が子どもの気持ちになって、子どもみたいになれるかどうかがポイントです。その人のタイプにもよりますが、子どもになりきる線を超えると楽しくなってきます。
子どもが何を楽しんでいるのか理解できると、接し方のヒントが得られる
回答:大豆生田啓友さん 「子どもとの遊びを楽しめない」という人は、子どもが何を楽しんでいるのか、よく観察してみましょう。子どもが楽しんでいることが見えてくると、接し方のヒントが得られます。子どもが大事なことをしているのなら、「どうぞやっててください」でいいわけです。
りんたろー。さん(MC) 子どもが何を楽しんでいるかを把握していくことも大事なのですね。
大人もワクワクすると「ウェルビーイング」につながってくる
回答:大豆生田啓友さん 幼稚園で担任をしていたときに、女の子たちからごっこ遊びに誘われることがありました。私はお父さん役で、最初は「何がおもしろいんだろう」と思っていました。でも、子どもから「お父さんは、こう動いて」など、いろいろなアイディアが出てくると、自然に巻き込まれていきました。 子どもがワクワクすることで、大人もワクワクする。これは大人の「ウェルビーイング(Well-being)」、大人も幸せということで、心身ともに満たされた状態につながります。できれば、子どもになりきる線を超えてほしいですね。
―― ごっこ遊びは、子どもの成長にいいのですか?
ごっこ遊びは成長の上で大事な遊び
回答:大豆生田啓友さん ごっこ遊びは、自分が経験したことを実際に自分の体で再現したり、イメージを広げたりする、成長の上でも大事な遊びです。イメージしていく想像力、丁寧に見る観察力、それを外に出す表現力、他者と折り合ったり一緒に考えたりする協調性、相手とルールを決めてルールを守る力といった、他者と一緒に行う社会性にもつながります。
生活がそのままごっこ遊びになっている
回答:大豆生田啓友さん 今のごっこ遊びでお金を払うときは、「ピッ」とキャッシュレス決済します。今ではお財布づくり、お金作りなどは、出にくくなってきましたね。
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