病気のとき違いに気づく、子どもの「いつもを知る」ってどんなこと?
野村さちいさんは、受診の目安で大切なことは「子どもの『いつもと違う』に気づく」だといいます。
そのために、子どもの「いつも」を知るためのポイントを教えてもらいました。
頭の形は?
頭を触って、頭の形を見ます。頭の形はみなさんそれぞれ違うので、「ここがゴリゴリしているな」など、骨の形の違いなどを見てみましょう。
頭をぶつけたときに「ここが腫れてきたな」など、変化に気づきやすくなります。
首~体は? いつもないものがない?
子どもの首から体にかけて全身を触って、いつもないものがないか、リンパ節などちょっとグリグリしているところがないか、見てみてください。
爪の色、目の色、肌の触り心地なども確認します。
おなかは張っていない? 子どもが嫌がらない?
おなかも意識してみましょう。おなかが張っている、触ったときに子どもが嫌がるなどを見ます。病気やサインの場合もあります。「いつも」の触ったときの感触を覚えておきましょう。
>呼吸は? 寝ているときにおなかと胸がどう動いている?
おなかと胸がどう動いているのか、スヤスヤと眠っているときはどんな感じなのかなどを見ておきましょう。すると、「いつもよりリズムがはやい」「ハーハーしている」「いつも聞こえない音がする」「いつもと動きが違う」など、呼吸が苦しいときのサインがわかりやすくなります。
「いつも」を知ることで違いに気づける
意識して「いつも」を見ることが大切です。ベビーマッサージをするように、スキンシップの1つとして考えてみましょう。
子どもとのスキンシップを通じて「いつも」を知っておけば、病気になったときに違いに気づくことができます。
このように意識して見る時間を、月に1度ほど持ってみてください。
―― ふだんからしているスキンシップでチェックすればいいですか?
五感を使ってたっぷり感じる。「何かおかしい」という親の直感を大事に
回答:野村さちいさん 毎日赤ちゃんを見ていると思いますが、日々成長しています。ぜひ五感を使って、しっかり見て、聞いて、触って、嗅いで、たっぷり感じてみてください。 いつも見ているパパ・ママが感じる「あれ? 何かおかしいな」という直感を、大事にしてほしいです。
子どもの感染症、「何か変」直感を大事に
すくすくファミリー 娘(2歳1か月)が、ノロウイルスに感染したときのことです。パパの「何か変」というひと言で夜中に病院に行き、そのまま入院となりました。パパは、仕事から帰ってくると「娘のぐったりしている様子が普通の体調不良と何か違う」と思ったそうです。
松永展明さん パパが「あれ、ふだんと違うぞ」というところに気づいて、ママがしっかりと受け入れて、病院に行った。とてもすばらしい判断だったと思います。
―― 医師に「何か変」と言ってもいいのでしょうか?
「何か変」という直感も受診の目安になる
回答:松永展明さん 大丈夫です。実は、この「何か変」という感覚は、論文でも掲載されるぐらい重要なことなのです。「何か変」という直感は、受診する目安になります。
PR