保育園を見学するときのポイントは?
保育園を見学するとき何を見ればいいのでしょうか。汐見稔幸さんにポイントを教えてもらいました。
見学のポイント1「子どもへの対応」
いい保育園かどうかは、まず子どもに対する対応に表れます。
保育者が子どもにキツい言い方をしたり、冷たい態度をとったりしていないか、保育者の声かけや表情を見るのがポイントです。
子どもが何かをしたとき・聞いたときに、保育者が丁寧に対応しているかどうか。「そうだね、じゃあ一緒にやってみようか」のように対応して、子どもの心が傷つかないようにしているか、子どもが安心して過ごしているかが大事です。
見学のポイント2「保護者への姿勢」
園への質問に丁寧に対応してくれるか、親の切実な悩みを理解してもらえそうかを見ることも大切です。「スマホは子どもにどうなのですか」「おねしょがまだなおらないのは、どうすればいいですか」などを聞いたときに、対応の印象でわかります。「それは大事なことなので、ちょっとこちらで話しませんか?」と対応してくれるような園がよい園です。
電話の応対や見学で、「ちょっと違うかな」という直感も、園を選ぶときには大切です。
見学のポイント3「0歳児保育のようす」
0歳児保育の様子を見ると、その園の力量がわかります。0歳児クラスは、日本では1人の保育士につき子ども3人までとなっています。乳児保育はあまり派手さがないように思われがちですが、もっとも難しいのです。まだ自分の思いを伝えられない0歳児だからこそ、子どもを丁寧に観察する姿勢が求められます。
赤ちゃんであっても、ひとりひとりの子どもの気持ちを尊重して関わっているかがポイントです。園全体の保育のあり方が表れます。
0歳児保育室が、園の中でもとりわけ静かな環境かも大切です。静かな環境のほうが、子どもたちが落ち着いて過ごせるのです。
0歳児の昼寝のときには、呼吸など全身の状態を確認するために5分おきに睡眠チェックをおこなうことが推奨されています。
園見学のポイント、参考にしてみてください。
―― 不適切な保育をしていないかがわかるポイントはありますか?
先生の対応が丁寧な園では、不適切な保育は起こさない
回答:汐見稔幸さん 不適切な保育は心配ですよね。ただ、そこまでたくさんの園で起こっているわけではありません。マスコミが取り上げるので、「どこでも不適切な保育の可能性があるのではないか」と誤解してしまうのかもしれません。対応が丁寧な園では、不適切な保育は起こさないと思います。特に、0歳児保育を丁寧にしていたら、他のクラスも同じような原理で保育しているのではないかと想像できますね。
丸山桂里奈さん(MC) 実際に園を訪ねていちばんいいと思ったことは、先生が子どもをきちんと尊重して、人間として丁寧に対応していることでした。同じ目線で話しているのが印象的でした。
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