一時的に子どもをかわいく思えなかった…
5年間の不妊治療を経て長男を授かったときは、喜びいっぱいで心の不調は感じませんでした。でも、2度目の出産直後、次男のことを一時的にかわいく思えなかったんです。
次男は予定よりも1か月早く、小さく生まれてきました。コロナ禍での出産では長男と離れることになり、さみしい思いをさせてしまったことや、次男は長男と比べて1500gほど小さく、はじめてのことが重なりとまどいがありました。
また、次男の妊娠中にパパの単身赴任が決まり、実母も他界しているため、ワンオペ育児で張り詰めたような状況でした。
(お子さん2人のママ)
次男は予定よりも1か月早く、小さく生まれてきました。コロナ禍での出産では長男と離れることになり、さみしい思いをさせてしまったことや、次男は長男と比べて1500gほど小さく、はじめてのことが重なりとまどいがありました。
また、次男の妊娠中にパパの単身赴任が決まり、実母も他界しているため、ワンオペ育児で張り詰めたような状況でした。
(お子さん2人のママ)
一時的に子どもを愛せなくなることもある。信頼できる周囲の人に気持ちを伝えて
回答:笠井靖代さん 「お母さんは常に愛情を持って育てなければいけない」という考えがありますが、そんなことはありません。一時的に愛せない気持ちを発することもあります。そのような気持ちを、まわりの信頼できる人に伝えることが大事です。
―― ママは、誰かにその気持ちを話しましたか?
お子さん2人のママ はい。罪悪感から誰にも知られてはいけないと思いましたが、実の父に話せました。そのとき父が「下の子への気持ちも徐々に追いついてくるから、深く考えないほうがいいよ」と言ってくれてすっきりしました。
上の子をかわいく思えなくなることもある。自分を責めないで
回答:市川香織さん 日々接している上の子に愛着を感じることもあれば、わがままを言わない下の子はかわいいけど、イヤイヤ期の上の子はそう思えないというパターンもあります。いろいろなパターンがあり、どちらもありえて、どんな親でもなりえます。だから、自分を責めないでください。
この他にも、番組のアンケートには「ふとした瞬間に涙が出る」「泡になって消えてしまいたい」「ここから飛び降りたら死ねるだろうか」など、産後に心が不安定になったという声が数多く寄せられました。
市川香織さん 「消えたい」という声は、よく耳にします。「死にたい」というよりも「消えたい」という言葉です。何もやる気が起きない、たのしいことをたのしめない、子どもに興味が持てないといった状況は、追い詰められたうつの状態ではないかと感じます。体に現れる人もいます。動悸(どうき)、食べられなくなり体重が減る、眠れないなどの不調をよく聞きます。
産後の心の不調の相談先
自分やパートナーが産後に心の不調を感じたら、まずは地域の保健センター、子ども家庭支援センター、精神保健福祉センターなどへ相談しましょう。
SNSなどのオンライン相談を受け付けている自治体もあります。
日本助産師会や都道府県助産師会では、無料電話相談を行っています。
日本助産師会 女性のあらゆる相談室(無料電話相談)
03-3866-3072(毎週火曜 10:00~16:00)
※各都道府県にも相談窓口があります
産後の心の不調は1人で悩まず、家族だけで抱え込まず、専門家のアドバイスを受けることが大切です。
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