災害にあったときに子どもが不安がっていたら、どう声をかければいいでしょうか。安易に「大丈夫だよ」と言っても、余震などで先がわからないこともあります。うそになってしまわないか心配です。安心させるために、根拠がなくても「大丈夫だよ」と言ってもいいのでしょうか。
(お子さん1歳4か月のママ・パパ)
(お子さん1歳4か月のママ・パパ)
丸山桂里奈さん(MC) 私だったら、自分に言い聞かせる意味でも、子どもに「大丈夫」と言うと思います。
りんたろー。さん(MC) 親は子どものいちばん近くにいる大人だけど、親も災害に驚きますよね。親が驚いていると、子どもはもっと不安になる気がします。
メッセージより近くにいることが大事
回答:倉石哲也さん 声のかけ方は、そのときにならないとわからないですよね。ただ子どもにとっては、どんなことを言われるかより、親がそばにいることがいちばん大事です。「大丈夫だよ」という声かけも大事ですが、「お母さん、近くにいるからね」「お父さん、あなたから離れないからね」と、まずは親が近くにいることをしっかりと伝えてみてください。子どもが不安になっていたら、抱きしめたり、手をつないだり、一緒にいて離れないことで子どもは安心します。
現実に即した言葉で語りかける
回答:本田涼子さん 「もう地震は来ないから大丈夫」と言うと、うそになってしまうかもしれません。例えば、「たくさんの大人が安心・安全のために一生懸命考えているよ」など、現実に即したことを伝えてみましょう。
先の見通しが立つことを言う
回答:本田涼子さん 災害時は日常ではなくなり、いつものことができなくなり、見通しが立たなくなります。そういうときには、子どもに少しでも見通しが立つことを言ってみてください。「今日は〇〇で過ごすよ」「明日は〇〇に行くよ」など、わかる範囲でいいのです。子どもも具体的に先が見えると安心します。
―― 子どもに言わないほうがいいことや、やらないほうがいいことはありますか?
子どもの気持ちを否定する言葉や、他の子と比較する言葉は言わない
回答:本田涼子さん 例えば、怖がっている子どもを落ち着かせようとして、「全然怖くないよ」「大丈夫だから、怖がるなんておかしいよ」と言うと、子どもは「気持ちをわかってくれていない」「こんな気持ちになる自分がいけない」と思ってしまうかもしれません。また、「〇〇ちゃんは泣いてないよ」「みんな頑張ってるから、あなたも頑張りなさい」のように、周囲の子どもと比較することも言わないほうがいいでしょう。子どもも、つらいときには受け止めてもらいたい、わかってもらいたいのです。
りんたろー。さん(MC) 「大丈夫だよ」と言うときは、「“ママ・パパが近くにいるから”、大丈夫だよ」とつけてみると、いいかもしれませんね。うそではありませんし、子どもも安心できると思います。
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