子どもの特性と、発達障害はどう違うの?
「気になる子どもの行動は、その子の特性による」という話がありましたが、いわゆる「発達障害」と何か違うのですか?
脳の機能の違い(特性)はグラデーションで誰にでもある
回答:星山麻木さん 最近では「発達障害」という言い方を「神経発達症」に変えていこうという話があります。脳神経系は、人によって違い、発達のしかたもひとそれぞれです。どこからどこまでが発達障害なのか、はっきり区別できるわけではありません。脳の機能の違い(特性)は、明確な区切りはなく、グラデーションのような連続したものなのです。誰にでも一部あると考えたほうが、子育てをしている人たちには対応方法もわかりやすく、安心なのではないかと思います。
古坂大魔王さん(MC) 親がこの「特性」をきちんと把握していけば、対応しやすいのですね。
―― 専門の医療機関に相談して診断を受けることには、どんな意味があると思いますか?
専門機関は親のセーフ・パーソンで、安心につながる
回答:星山麻木さん いちばんは保護者の安心だと思います。検査や相談ができる医療機関の主治医や専門家は、親にとってのセーフ・パーソンです。子どもが小さいうちから出会っておくことが大事です。もし、将来いろいろな福祉サービスを利用することがあったら、きちんと分かっていると役立つかもしれません。
―― なかなか診断がつかない場合は、どうしたらいいでしょう?
地域の専門機関と一緒に、子どもが生きやすくなる工夫を考える
回答:星山麻木さん 今、「診断がついていないけど、自分の子どもがみんなと同じことができなくて心配」という人のほうが多いです。子どもが困っているのであれば、どう工夫すれば生きやすくしていけるのか一緒に考えていきましょう。いちばん大事なのは、親の安心感ではないかと思います。そのためにも、地域のいろいろな専門機関とつながるのが重要かもしれません。
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