忙しいときに、上の子に子守を頼んでもいいの?
平日は忙しいことが多く、下の子の子守をお姉ちゃん(8歳)に頼むことがあります。例えば、夜に寝かしつけを頼むなどしています。きょうだいでも親の代わりになるのでしょうか。親として助かりますが、お姉ちゃんの負担になっているのではないかと悩むこともあります。
(お子さん8歳・6歳のママ)
(お子さん8歳・6歳のママ)
きょうだいの間で影響を与え合うなど、よい効果がある
回答:中室牧子さん お姉ちゃんに頼るのは、とてもよいと思います。ある個人が周囲の人々から受ける影響のことを「ピア効果」と言いますが、きょうだいの間でも起こることです。友だちや、きょうだい、年の近い子ども同士は、互いに影響を与え合うのです。 例えば、お姉ちゃんが面倒をみることで、弟がより言葉を覚えたり、お姉ちゃん自身にリーダーシップが身についたりすることがあります。家庭の中でリーダーシップをとった経験があると、社会に出たときも、そのスキルが役立つという研究もあります。
上のきょうだいは手の届きそうな、自分にとっていいモデル
回答:遠藤利彦さん もともと、人という生き物は、集団共同型子育てという育児の形態を持っていたといわれています。親以外にも、血縁関係のある人、非血縁関係の人も含めて、一緒に手を携えながら、協力して子育てをしていたわけです。 家族の中で、親以外に誰がいちばん子どものケアをしているかは、もちろんいろいろな考え方があります。例えば、地球上には自給自足型の生活を営んでいる人たちもたくさんいますが、母親の次に子どもの世話をする人は、年長のきょうだいだといいます。 下の子から見ると、少し上の子は、手が届きそうな自分にとっていいモデルなのです。憧れて、「あんなふうになりたい」という気持ちを持ち、頑張ることもあります。そういう関わりが成り立っていること自体が、とてもいいことだと思います。
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