娘が食事に集中しないことに悩んでいます。ままごと遊びのように食べものを切ったり、椅子の上に立ったり、スプーンで器を叩いて鳴らしたり。好きなものだけ食べて、食事をやめることもあります。食べる気になるように、娘が好きなキャラクターの食器に盛り付けたり、パパがキャラ弁ふうのごはんを作ったり、いろんな作戦を試しましたが、なかなかうまくいきません。
また、ごはんを食べないのにお菓子を食べたがります。ごはんの量が足りてないのか、ごはんを食べずにお菓子を欲しがったらあげていいのか。子ども用のおやつとはいえ、子どもの体を考えると心配です。
(お子さん2歳1か月のママ)
また、ごはんを食べないのにお菓子を食べたがります。ごはんの量が足りてないのか、ごはんを食べずにお菓子を欲しがったらあげていいのか。子ども用のおやつとはいえ、子どもの体を考えると心配です。
(お子さん2歳1か月のママ)
3食では必要なエネルギーがとれないので、補食(おやつ)は必要
回答:川口由美子さん 幼児は胃が小さいので、3度の食事だけでは必要なエネルギーや栄養がとりきれません。そのため、補食(おやつ)は必要です。ただ、「おやつ=お菓子」ではありません。ふだんの生活でお菓子は必要ないので、お菓子は「心の栄養」として特別なときに食べるものだと考えてみてください。 子どもがわかる場所にお菓子を置いてしまうと、おなかがすいたときに、簡単にお菓子を選んでしまいます。できるだけ、食事・おやつから栄養がとれるような環境をつくっていきましょう。
―― 補食としてのおやつは、どんなものがいいですか?
食材に置き換えられるおやつ
回答:川口由美子さん 食材に置き換えられるおやつがいいですね。「このおやつだったら芋かな」「これはパンに近いな」というように、いも類・パン・おにぎり・果物・ヨーグルト・チーズなどの食材を、すぐにイメージできるものがいいと思います。
―― ごはんが足りているかは、どこで見分けたらいいでしょう?
体重の増え方・元気にしているかで見る
回答:川口由美子さん その日、ごはんが足りているかというおなかのすき具合は、食べる前にどのような活動をしていたか、どれだけ運動していたかによって変わります。子どもによって、毎日、それぞれで違うのです。 今の栄養が足りているかを判断するのは難しいので、長い目で考えて、体重の増え方(成長曲線に沿って増えているか)や元気にしているかを見ていきましょう。
―― 食事のときに遊んで食べないときは、どうしたらいいでしょう?
興味に合わせて食べるように促す方法も
回答:川口由美子さん お子さんは、ままごとで食べものを切るような遊びをしていましたね。もしかすると、料理や道具に興味があるのかもしれません。例えば、ごはんのときにおままごとのまねをしているなら、「切れたね。次はお口に運んでみようか」のように、興味に合わせて食べるように促すと、食べることもあると思います。
すくすくファミリー わが家では、子どもに料理の簡単な手伝いをさせて、興味を持たせるようにしました。自分で作ったものは少し食べてくれるんです。
集中して食べるための環境づくりを
回答:川口由美子さん 食事に集中するためにできることはいくつかありますが、食べることに集中しやすい環境づくりが大事です。まずは、子どもの気を引くものを視界から外します。例えば、おもちゃが見えるところにあったり、テレビがついていたりすると、どうしても集中できなくなります。おもちゃを視界に入らない場所に置き、テレビなどを消しておきましょう。 ただ、現実的におもちゃを片づけることが難しいときは、おもちゃがある方向に背を向けて座ってみてください。視界に入るのが、家族や壁やキッチンだと、比較的集中しやすいと思います。 また、座る椅子やテーブルの高さが合ってるか、食べやすいかも確認してください。椅子は、足裏が床などにつくようにしましょう。
―― いろんなことを試しても食べたがらない、遊んでしまう、という場合、どう考えたらいいですか?
食事前の活動に合わせて量を調整する
回答:川口由美子さん はじめに、今日はおなかがすいているかを考えてください。たくさん遊んでいればおなかがすくので、食事に集中しやすくなります。一方で、雨でずっと家にいると食欲はわきにくいものです。食事前の活動に合わせて、食事の量を調整するのもいいでしょう。子どもはおなかをすかせていれば食べることが多いので、環境を整えつつ見守ってください。
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