園の先生は、連絡帳をどう生かしてる?
園の先生は、おうちの方からの情報をどのように保育に生かしているのでしょうか。
ある保育園を取材しました。
1歳児クラス、朝の送りの時間です。次々に園児が登園してきます。
ここで保育士は、保護者に「体調変わりないですか?」のように声をかけます。体調など、重要なことは口頭で直接聞いているのです。
朝の対応が落ちつくと、保育の合間に連絡帳の内容を確認します。子どもたちの体調や朝起きた時間、熱や機嫌などを見ているそうです。
後から出勤した保育士も、連絡帳に目を通します。
この日、連絡帳の起床時間を確認すると、ある園児が遅めに起きていました。そこで、昼寝がスムーズにできるように、運動量を少し増やすような活動の調整をすることにしました。保護者の連絡帳から、保育内容を変更することもあるのです。
クラスの活動とは別にしっかり体を使って遊んで、お昼寝もぐっすりできました。
保育士は、お昼寝の時間に、あらためて連絡帳をじっくり読むそうです。
連絡帳にはどういうことを書いてほしいのでしょうか。
保育士に聞きました。
朝の送りの時間は余裕がなく、細かいことまで話すのは難しいと思います。連絡帳に家でのエピソードが書いてあると、「こういうやりとりを、おうちでしてくれたんだな」と共有できます。家でのちょっとした様子を知ることが、保育の大事な手がかりになります。 「元気です」のような短いコメントのときは、「今日は忙しかったのかな」など、想像するようにしています。 (保育士)
また、園での様子を、あえて連絡帳に書かず、口頭で伝えることもあるそうです。
例えば、お昼寝がうまくできるか心配している保護者には、お迎えのとき「今日は、成功しましたよ」と伝えます。大事なことや、保護者が気にしていることは、できるだけ直接言葉で伝えて、気持ちを共有するようにしています。 連絡帳はどうしても文章のやりとりになるので、肌で感じる部分も大事にしたいと思っています。 (保育士)
鈴木あきえさん(MC) 連絡帳の情報をしっかりキャッチしてくれているんですね。親としてありがたいです。
保護者とのコミュニケーションは、園や地域によって違いもある
野澤祥子さん 取材に応じてくださった園は、保護者とのコミュニケーションをしっかりとられていると思いました。ただ、園によっては感染予防対策のほうに尽力している場合もあります。園の方針や地域の状況にもよります。今まさに、どうしていくか手探り状態のところもあり、園によって違いがあると思います。
すくすくファミリー 園の先生の言葉に、とても励まされた経験があります。当時、長女のイヤイヤ期と赤ちゃん返りが激しくて困っていたんです。そのとき、「嫌い・イヤを自分の言葉で伝えられるのはいいことです」と言われて、困ったことではなく、むしろ成長の一歩なんだと捉え直すことができてホッとしました。
鈴木あきえさん(MC) 私も、娘の手が出やすい時期に落ち込んでいたことがあり、そのときSOSのように連絡帳に書いてみたんです。すると、「わかりますよ」と、まず共感してもらえました。「みんなこういう時期なので、もう少し過ぎると大丈夫だと思います」「こういうふうにしたらどうですか?」など、いろいろ話してくれました。先生の言葉に救われますよね。
園と先生は子どもを一緒に育てるパートナー
野澤祥子さん 保護者にとって、園は子どもを共に育てるパートナーです。それを感じるエピソードでしたね。園には、保護者を支援する役割もあります。先生たちも、保護者からの相談に乗りたいと考えていると思います。ぜひ気負わずに相談してみてはいかがでしょう。
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