娘は1歳になり、上の歯4本と下の歯2本が生えそろいました。まずは慣れることを目的に、1日1回、歯ブラシに触れる時間をつくっています。ただ、娘は授乳中で、寝るときにおっぱいが欠かせません。飲んだらそのまま寝てしまうので、むし歯にならないか心配です。授乳中の歯みがきは、どんなタイミングがよいのか迷っています。
(お子さん1歳1か月のママ)
(お子さん1歳1か月のママ)
食事の汚れを歯みがきで取ったあとに授乳する
回答:土岐志麻さん 授乳だけがむし歯の原因になるわけではありません。例えば離乳食をはじめていれば、離乳食に含まれる炭水化物などの糖類もむし歯の原因になります。寝る前の授乳が欠かせないのであれば、授乳前に歯みがきをして、いったん離乳食などでたまった汚れをしっかり取っておきましょう。むし歯菌のえさになるものを減らしておくわけです。 私も、添い寝をしながら子どもたちにおっぱいをあげていましたが、その前に歯みがきをしてました。子どもたちがむし歯になったことはありませんでしたよ。
乳歯の磨き方のポイント
解説:土岐志麻さん 歯が生えはじめた赤ちゃんにも汚れを取るには歯ブラシが効果的です。離乳食がはじまったら、少しずつ歯ブラシを使って、歯みがきの習慣をつけましょう。仕上げみがき用の歯ブラシは、ヘッドが小さく、やわらかい毛のものを使います。 磨き方のポイントは「こちょこちょ磨き」です。 乳歯はやわらかいので、力を入れ過ぎず、1本ずつしっかり歯ブラシをあてて、小さく「コチョコチョ」動かしながら磨きます。歯の丸みに沿わせるようにあててください。 歯の裏側も歯ブラシをあて、やさしくかき出すように動かして磨きましょう。 磨く順番は、上の前歯からです。上の前歯は、下の歯に比べると唾液がまわりにくく、むし歯になりやすいんです。長い時間じっとしていられない子どもも、先に気になる汚れを磨いておくと安心です。
赤ちゃんのころから歯みがきに慣れるための準備を
解説:土岐志麻さん 子どもは、歯ブラシなどの知らないものが口の中に入ってくると、拒否反応が起きてしまいます。赤ちゃんのころから口のまわりをマッサージのように触ってあげて、口に中にいろんなものが入ってくることに慣れさせてあげましょう。 特に鼻と上唇の間は、おっぱいを吸うための原始反射があり過敏になっています。10回ぐらい伸ばしたり、少し押さえてあげたりしてください。何歳からでも、気がついたときでよいので、やってみてください。
―― すくすくファミリーのみなさん、どんなむし歯対策をしていますか?
〇生後9か月のころから、離乳食のあとに口の中を布で拭いています。
〇水分補給は、基本的に水にしています。
〇ジュースなどは特別な日だけで、おやつは1日1回、15時だけです。
〇私の歯のメンテナンスと一緒に、赤ちゃん歯科のメンテナンスを受けています。
―― 土岐さん、みなさんの対策を聞いていかがでしょう?
3歳ぐらいまでは甘味料を控えるとよい
回答:土岐志麻さん 子どものむし歯でいちばんの問題になるのは食事の内容です。3歳ぐらいまでは、基本的に甘味料を控えておきましょう。例えば、しっかり歯みがきができてないと思う日は、ジュースをやめてお茶にするなど、食生活の調整が基本になります。
明るい場所でむし歯のチェック
回答:土岐志麻さん この写真の白く線になっている部分は、汚れではなく、初期のむし歯です。白濁といいます。この状態で放っておくと、むし歯が進行して、白い部分が茶色に変わっていきます。 でも、正しい磨き方やケアをすることによって再石灰化して、むし歯が治り、回復できます。この白濁は薄暗い場所だとわかりにくいので、日中の窓際など、明るい場所で歯みがきをすると気づきやすいと思います。
初期のむし歯はコントロールできる。早めのケアを
回答:土岐志麻さん 初期のむし歯はコントロールできます。早めの受診・ケアをしてください。歯の心配は小児歯科へ相談しましょう。赤ちゃんでも大丈夫です。
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