誤飲で危ないものは? どう気をつけたらいい?
まず、番組に寄せられた、ヒヤリ・ハット体験を紹介します。
カラフルなビーズ(長女のブレスレッドのパーツ)を食べていたんです。その後、カラフルなうんちが出てきて、2~3日は心配でうんちが出るたびに確認していました。
(お子さん3人のママ)
―― すくすくファミリーのみなさんは、どんな経験がありますか?
〇携帯のストラップをかじっていたことがありました。
〇絵本をムシャムシャしていて、慌てて口から出させましたが、いくらか飲んでしまいました。
〇うちも絵本を食べますね。うすい紙の本は要注意です。
〇洗面台でつけ置きしていた酵素漂白剤の入った洗濯液を、1歳の娘が飲んでしまったことがあります。
―― 坂本さん、子どもの誤飲にはどのようなものがありますか?
タバコや薬、おもちゃなどの誤飲事故が多い
回答:坂本昌彦さん こういった事故の多くは、生後5~6か月ぐらいから起こります。手にした物を何でも口にして物を学習するのは大事な発達の過程ですが、どうしても誤飲が増えてしまいます。家庭用品に関わる誤飲事故で多いのは、タバコ、医薬品・医薬部外品、おもちゃ、金属製品、プラスチック製品などです。
―― 赤ちゃんが誤飲して特に怖いものは何ですか?
ネオジム磁石、高吸収性樹脂、ジェルボール型の洗剤など
回答:坂本昌彦さん よくおもちゃなどに使われる「ネオジム磁石」に注意しましょう。従来の磁石よりも小さくても、磁力が非常に強くなっています。そのため、誤飲しておなかの中に入ると、くっついて腸などを挟み込んで穴があいてしまう場合があります。 「高吸収性樹脂」も注意が必要です。水を吸うととても大きくなります。飲み込んだときは小さくても、おなかの中で水を吸って大きくなると、腸が詰まって腸閉塞(へいそく)になるリスクがあります。 ジェルボール型の洗剤はカラフルなので、子どもがお菓子だと思ってしまい口に入れてしまうことがあります。従来の洗剤よりも高濃度で、おう吐などの副作用が出やすく、リスクがあるといわれています。
誤飲は未然に防ぐことが大切です。
口に入れてしまいそうな物は、手の届かない場所、1m以上の高さに置きましょう。
2歳くらいになると、イスやテーブルの上に乗ることもあります。その点も考慮して、置く場所を決める必要があります。
―― のどにものが詰まると、窒息の心配もありますね。
詰まらせないための工夫が大事
回答:坂本昌彦さん のどにものを詰まらせる気道異物は、1~2歳が多く、8割が3歳以下といわれています。また、3割ほどの事故が、親が横に付き添っていても起きています。子どもから目を離さないようにしても、一瞬で起きるので防ぐことが難しいのです。そのため、食べ物を4等分にして小さくするなど、詰まらせないための工夫が大事になります。
鈴木あきえさん(MC) 以前、番組で、のどに詰まったときにみぞおちの下の部分を突き上げる応急手当を教えてもらっていたので、息子があめを詰まらせたときに実行できました。すぐにポロっと出てきました。
のどにもの詰まったとき
のどにものが詰まって「窒息しているかもしれない」と思ったら、119番通報と窒息の応急手当を行ってください。応急手当は年齢によって違います。
※この対処は緊急時のみ行い、絶対に子どもで練習しないでください。
1歳以上で意識がある場合
うしろから抱きかかえ、みぞおちの下の部分を突き上げます。
1歳未満で意識がある場合
ひざの上にうつ伏せで乗せ、頭を胸よりやや低い状態にして、背中の真ん中を強くたたきます。一方の手で、頭がぐらつかないようにあごを支えておきます。
続いて、あおむけにして、人さし指と中指の2本で、胸の下の部分を突き上げるように5回圧迫します。
これらを交互に繰り返します。
東京消防庁のホームページでは、動画での説明もあります。くわしくは「東京消防庁 窒息の応急手当」をご確認ください。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/elib/video/oukyuukyuugo/tissoku.html
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