長女(5歳6か月)はもうすぐ小学生です。入学までにいろいろと身につけてほしくて、ドリルをはじめました。でも、子どもがドリルをするとき、つい口を出してしまいます。例えば、間違い探しで、「どこが間違ってる?」「ちゃんと見て読んで」「何て書いてある?」「6個違うって書いてよ」など、子どもが考える前に、次々と言ってしまいます。
ビーズで遊んでいるときも、子どもがほっぺの青い動物を作っていたら、「青いほっぺは具合悪そうよ」と口を出してしまいます。「具合悪そうって言わないで」と言い返されても「ピンクのほっぺのほうがかわいいよ」と言ってしまいます。
心配と干渉は境目がわからず、どの程度からが干渉になるのか加減が知りたいです。
(お子さん3人のママ)
ビーズで遊んでいるときも、子どもがほっぺの青い動物を作っていたら、「青いほっぺは具合悪そうよ」と口を出してしまいます。「具合悪そうって言わないで」と言い返されても「ピンクのほっぺのほうがかわいいよ」と言ってしまいます。
心配と干渉は境目がわからず、どの程度からが干渉になるのか加減が知りたいです。
(お子さん3人のママ)
会話のテンポをゆるくしてみる
回答:柴田愛子さん お子さんが3人もいるのに、よく気がついていると思いますよ。おそらく頭の回転が速くて、会話のテンポも速いですよね。それだけに、ママから家庭教師のように「これやって、あれやって」と言われて、子どもの心が動かなくなってしまったのかもしれません。もう少し余裕のあるテンポにしてあげるといいでしょう。
子どもが少しやる気になる工夫を
回答:柴田愛子さん 子どもは、やらされる勉強があまり好きではありません。そのため、例えば間違い探しであれば、「ママは同じに見えるな」と、ひとこと入れてみましょう。親がそう言うと、子どもから「これとこれは違うよ」と教えてくれるかもしれません。そんなひと工夫で、少しやる気になってくれると思います。
子どもの横で親も同じもので遊ぶ
回答:柴田愛子さん 子どもが遊んでいるところを見ていると、模範解答をさせたくなるものです。そうならないように、例えばビーズ遊びであれば、親の分も用意してみましょう。子どもの横で、親も同じもので遊ぶわけです。すると、「あなたのほっぺは青いの? 私はピンクにしたよ」といった話ができます。一緒に遊ぶと楽しくて、結構はまってしまいますよ。 同じもので遊ぶことが難しい場合は、「できたらママのことを呼んでね。できあがったら見たいよ」と声をかけて、家事などほかのことをしましょう。そのときは目をそらしておくことも大事です。
自分の主張を親に伝えている
回答:遠藤利彦さん ビーズ遊びのやりとりの中で、お子さんが「具合悪そうって言わないで」と言っていましたね。自分の意見を、きちんとお母さんに自己主張できています。その意味では、とても健康な形で親子の関係ができていると思います。
子どもがじっくり考えることが大事
回答:遠藤利彦さん 子どもにとって、じっくり考えることは大事です。幼少期では、「〇〇が言えるようになる」といった、目に見える結果以上に、頭を使う経験そのものが大事なのです。そのことが成り立っているかについて、少し目を向けてみましょう。 もしかすると、お子さんがじっくり考えつつあるときに、「あれじゃない? こっちは?」と口を出すことが、少し子どもの邪魔になっていることもありえます。じっくり考えることができる余裕を与えてみてはいかがでしょうか。
「やりたい」「おもしろい」を大切にする
回答:遠藤利彦さん 「叱られるからしないといけない」「褒められたいから頑張る」といった傾向が強くなると、「おもしろい」「やってみたい」という気持ちが低下してしまいます。ぜひ、子どもの「やりたい」「おもしろい」を大切にしてあげてください。その意味では、勉強ではなく、遊びのようにしていくことが大事かもしれません。
子どもの内側からのやる気や、一緒に楽しむことも大切だと思いますが、小学校入学を考えると、例えば「字が書けたほうがいいかな」と焦ってしまいます。
目先の心配より将来の幸せを考える
回答:遠藤利彦さん 親としては、小学校に入って困らないか心配になりますよね。ただ、目先の心配と、将来、大人になってからの幸せについて、少し考えてみてください。自分の気持ちを持って、自己主張して、自分のやる気で動いていける状態が、子どもにとって生涯を通した幸せにつながるように思えます。その意味では、小学校で困らないための準備だけに、乳幼児期を使わないほうがいい。乳幼児期だからこそできる経験といえば「遊び」です。子どもは、遊んでいる最中に、いちばん頭を使います。そんな経験を尊重してみてはいかがでしょう。
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