遅寝で生活リズムが遅いほうにずれているけど大丈夫?
娘(3歳2か月)の寝る時間が遅いことが気になっています。夕方5時過ぎに保育園から帰って、夕食は6時ごろ。下の子の離乳食があるので、どうしてもその後になり、食事自体にも時間がかかります。9時ごろにお風呂に入って、寝かしつけが夜の10時を過ぎてしまうこともしばしばです。生活リズムが遅いほうにずれてしまっています。
日中は元気に過ごしていますが、子どもは早く寝たほうがいいと聞きます。少し小柄で、もし遅寝が影響しているのであれば、すぐになんとかしたいと思っています。
(お子さん3歳2か月・10か月のママ)
日中は元気に過ごしていますが、子どもは早く寝たほうがいいと聞きます。少し小柄で、もし遅寝が影響しているのであれば、すぐになんとかしたいと思っています。
(お子さん3歳2か月・10か月のママ)
※ご相談のお子さんの睡眠日誌
※夜の睡眠時間の合計は、前夜の就寝時間から当日朝の起床時間で計算
※保育園の昼寝の時間は日によってまちまちで確認せず
サーカディアンリズムと大きくずれると成長や発育に影響が出ることも
回答:池田裕一さん 寝る時間・起きる時間は、朝に目覚めて、夜に眠くなる、地球の自転に合ったリズム(サーカディアンリズム)であることが理想です。そのリズムと大きくずれてしまうと、成長や発育にも少しずつ影響が出ることもあると考えられています。 「寝るのが遅いことが影響して小柄なのかも」と心配されていましたが、直接関係するという研究結果はありません。ですが、寝不足が続くと、小児肥満や、将来の肥満につながることはわかっています。幼児のうちは、夜9時前には寝かせるとよいでしょう。
遅寝・寝不足の子は、午前中に元気に遊べない、おとなしい・不機嫌という印象に
回答:工藤佳代子さん 保育園で、遅寝・寝不足が常態化している子をみていると、元気に遊びたい午前中に楽しく遊べなかったり、本来は違うのにおとなしい・機嫌が悪い性格の子である、と思われたりするなどの印象を受けます。
就学に向けて、早めに朝型へのスイッチを
回答:工藤佳代子さん 小学校へ進んでいくことを考えると、朝早く起きることが必要になってきます。できれば早い段階で、夜型ではなく朝型の生活リズムにスイッチしていったほうがよいでしょう。
例えば、夕方6時に家に帰ってきて、8時には寝かしつけるのは、ハードルが高いと感じます。寝る前に優先してやったほうがいいことはありますか?
夕食は簡単にしてもいい。寝ることを優先する
回答:池田裕一さん はじめに寝る時間・起きる時間を決めて、そこから1日のスケジュールを組み立てることが大切です。ごはんを食べて、お風呂に入り、ゆっくり一緒に布団に入ってあげるようなリズムをつくってあげましょう。 お子さんの年齢のころは、夕食に時間がかかる場合が多いので、夕食をある程度食べたら切り上げて、寝る時間を優先してみましょう。そのほうが1日のリズムがよくなるのではないかと思います。本来は、朝と昼にたくさん食べてほしいので、夕食を(例えばおにぎりとみそ汁など)簡単にして、親が用意する負担、子どもが食べる負担を軽くするという手もあります。
子どもの睡眠環境を整えることは、家族全員の睡眠環境を整えること
回答:池田裕一さん 保護者が自分で寝落ちして一緒に寝るのは、ある意味、子どもにとっていちばんの睡眠環境といえます。親の睡眠習慣が、子どもの睡眠習慣に大きく影響するので、気をつけておきましょう。子どもの睡眠環境を整えるのは、家族全員の睡眠環境を整えることです。その分、親は朝早く起きて用事をすませることが必要になりますが、それは、親にとってもよいことなのです。
生活リズムをなおそうとすると、どれぐらいかかるものですか?
生活リズムの改善には時間がかかる
回答:池田裕一さん ずれが30分程度の生活リズムを改善する場合、少なくとも半月~1か月ぐらいになります。睡眠のリズムを変えるためには、時間がかかるのです。もっと長い時間のずれの場合はもっと時間をかけて徐々にずらしていく必要があります。
生活リズムを整えるポイント
〇朝(午前)、カーテンを開けて太陽の光を浴びて目覚め、活動すると、夜暗くなったとき眠気が起こります。
〇スムーズに寝ることができるように、夕方から照明を落とし、夜は部屋の明かりを暗くする。
〇夜は、テレビやスマホ(ブルーライト)を見せない。
〇寝るときは、できるだけ静かな環境にする。
夏は生活リズムを改善するチャンス
回答:池田裕一さん 夏は、早い時間から太陽がのぼるので、生活リズムを改善するチャンスです。明るくなる時間に合わせて、少しずつ早い時間から起きて、夜型だったリズムを、朝のほうにずらしていくとよいでしょう。
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