息子は来年小学生です。でも、着替えがなかなかうまくいきません。着替えの途中で遊んだり寝転んだりしています。ときおり「がんばれ!」と声をかけますが、着替えに20分ぐらいかかることもあります。やる気が出るように、できたらシールを貼るようなものを作ってみましたが、効果はまちまちです。本人は「早く終わらないのが嫌だ」と言いますが、スムーズにいきません。妹が着替えだすと、自分の着替えを再開することもあります。いつも自分で、最後まで着替えができるようになるには、どうしたらいいでしょう?
(お子さん5歳・3歳のママ・パパ)
(お子さん5歳・3歳のママ・パパ)
子どもは効率よく行動するための力が未熟
回答:岩立京子さん 子どもは、むだを省いて時間を短縮するなど、効率よく行動するための力が未熟です。3つの力の発達が必要になる、難しいことなのです。 1つ目は「急いでやっておかないといけない」などの「必要感と目的意識」です。2つ目は、「これをやる前にあれを先にやる」といった「段取り」ができる「計画力」です。3つ目は、1つ目と2つ目に基づいて「行動をコントロールしながら達成する力」です。幼児から小学校低学年にかけては、これらの力がとても未熟です。 映像を見ると、お子さんの場合は、必要感や段取りは少しわかってきている一方で、行動のコントロールは少し未熟なようです。あまり急がせないほうがいいでしょう。
やる気をそがないよう、余裕を持って見守る
回答:岩立京子さん 自分が「今からやろう」と思っているときに、「まだなの?」と言われて、やる気がそがれてしまうことがありますよね。これを反発理論といいます。やる気をそがないように、「がんばれ」と励ましたりしながら、あせらずに余裕を持って見守ってみてください。スモールステップで関わっていくといいでしょう。
子どもに、自分で約束事を決めさせる
回答:由田新さん 妹が着替えはじめたら動き出すのが興味深いですね。お子さんは「まだ大丈夫」「もう動かないとまずい」といったことが、わかっていると思います。いろいろな意味で、必要だと感じたら着替えられるのでしょう。 例えば、親が「何時までにやりなさい」と言うより、子どもに「ここまでならできる」と自分で約束事を決めてもらってみてはどうでしょう。親に言われたことより、自分で言ったことのほうが実行できると思います。ちゃんとできたときには、たっぷり認めてあげてください。
時間に余裕があるときにゆっくりつきあう
回答:由田新さん ふだんは、どうしても子どもが大人のペースでやらざるを得ないところがあると思います。ゆったりとした時間がとれるときは、子どものペースでできるように、ゆっくりつきあってみましょう。
小学校に入ると、いろいろと時間が決まっているので、強く言ってしまいます。どのように考えたらいいでしょう?
自分で必要だと理解するとやるようになる
回答:由田新さん 自分が困ったり、しないことで何が起こるかわからないうちは、難しいかもしれませんね。時間に余裕があると思っていたら、すぐには動かないわけです。 逆を言えば、実際に自分に困ったことが起きると、変わるのではないでしょうか。「これをやっておかないと困る。必要なこと」という考えが生まれます。本質的には、自分で必要だと理解することで、やるようになると思います。
親が「入学までに」と頑張り過ぎないように
回答:岩立京子さん 子どもが自分で何かをする力は、幼稚園や保育園、学校、あるいは仲間関係の間で育っていきます。あまり、親が「入学までにきちんとできるように」と考えて、頑張り過ぎなくてもいいと思います。
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