叱っても子どもが逆に喜んでしまいます。
どのようにすれば、叱っていることが伝わるのでしょうか?
(1歳5か月の子を持つママ)
年齢にあった、子どもに伝わる叱り方のポイントがある
回答:岩立 京子さん 下記のように年齢別で叱り方のポイントがあります。 これらを参考にして、叱るときに、わが子が納得できるような言葉や伝え方を探してみてください。 ■年齢別の叱り方のポイント <0~1歳前半ごろ> 「イタイイタイ」「ダメ」というような言葉をその時その場で伝えたり、「え~んえ~んしちゃうよ」などの擬態語や擬声語を使ったりすると伝わりやすいと言われています。 <1歳後半~2歳ごろ> 叱るときは、短い文章にすると伝わりやすいと言われています。 例えば、友だちのおもちゃを取り上げてしまったときなどは、「これは○○ちゃんの。返そうね」というように、2~3語の短い文章で伝えましょう。 また、この時期になると、子どもには自我が芽生え、自分の思いが強くなります。 1回で言うことを聞かせようと思わずに、一生懸命に根気よく伝えてください。 子どもが親の言うことを聞くようになるには、子ども自身の理解力の発達も必要です。叱ってもすぐに言うことを聞いてくれなくても大丈夫です。この時期の子どもはぐんぐん成長するため、長い目で成長を見守りましょう。 <3歳ごろ> 言葉が指すものや物の性質が理解できるようになっているため、子どもがイメージできるように、具体的に叱ってあげましょう。 例えば、砂を投げてしまうときは、「砂が目に入ると痛いからダメだよ」「砂を投げちゃうと、あとでお山が作れないからダメだよ」というように、ダメな理由を伝えるようにしてください。 <4歳ごろ> 他の人の気持ちに関心を向けさせるような伝え方をしてください。 例えば、友だちとケンカをした場合は、「そんなことを言うと、○○ちゃん悲しいよ」というように、友だちの気持ちに関心が向くような伝え方をするといいですよ。 <5歳ごろ> 物事の因果関係が理解できるようになったり、少し前のことを思い出したり、これから起こることを予測できたりするようになります。 叱る理由をきちんと伝えるようにしましょう。 例えば、友だちの作ったものを壊してしまった場合は、「○○ちゃんが一生懸命作ったんだよ」というように、作るまでの経緯を伝えるといいですよ。 ■子どもに叱ったことが伝わっているかを見極めるポイント 子どもの仕草や表情を見てください。 叱った後に、「ごめんなさい」と言葉では言えないけれど、「ちょっと手を止めている」「ちょっと下を向いている」「笑っているけど、ちらちらとママの様子を伺うようにする」というように、子どもの態度が変わっていることもあります。子どもをよく見て、叱ったことが伝わっているかを見極めましょう。 叱ったときに、必ずしも「ごめんなさい」と言わせる必要はありません。
真剣さを伝える
回答:汐見 稔幸さん どんなときでも、しっかりと子どもの目をみて、「ママは真剣なんだよ」「パパは真剣なんだよ」ということ伝えることだけは、どの年齢でもやったほうがいいことです。 3歳ぐらいになると、「ほんとはこういうことしたかったんだよね」「こんなことするつもりなかったんだよね」というような子どもの気持ちを聞いてあげたり、察してあげるような言葉を入れてあげたりすることも重要です。 頭ごなしに叱るだけでは、「わかってくれていない」と子どもが納得しないこともあります。 ■専門家からのメッセージ 5歳くらいまでは、まだまだ子どもなので、あまり難しい叱り方は伝わりません。 また、「ダメな子」などの人格を否定するような言葉は使わないようにしましょう。
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