子どもがグズるとき・キレたときは、どう対応すればいい?
3歳の息子は、思い通りにいかないと物や人にその怒りをぶつけてしまいます。例えば、ゲームに負けたとき。怒りがおさまらず、「きらい!」と言いながらゲーム機を叩いてしまいます。私も感情的になって、つい乱暴な口調で叱ってしまうことがあり、どう対応したらいいのか悩んでいます。
(お子さん3歳9か月・9か月のママ)
(お子さん3歳9か月・9か月のママ)
もうすぐ3歳になる長女は、妹たちが生まれてから泣きわめきが止まらなくなることが増えました。「ジュースが飲みたい!」と泣いてきたときに、「お風呂から出てからにしようか」などと優しく言い聞かせても、なかなか泣きやまないんです。外出先で泣いて、手がつけられなくなり、抱きかかえて連れ帰ることもありました。疲れ果てて、放っておきたくなることもありますが、泣かせたままでいいのか心配です。
(お子さん2歳11か月・1歳8か月・生後1週間のママ)
(お子さん2歳11か月・1歳8か月・生後1週間のママ)
かんしゃくを起こしているときは、わかりやすく伝える
回答:井澗知美さん かんしゃくを起こしている子どもは、混乱していて、うまく頭を働かすことができません。そのため、わかりやすく伝えることが大切です。例えば、「ジュースがほしい!」とかんしゃくを起こしているとき、「お風呂から出てからにしようか」だけだと、うまく伝わらず「飲めないんだ」と思ってしまうかもしれません。「お風呂から出たら、ジュースを飲もうね。おいしいよ」など、丁寧に伝えてみてください。子どもが「ジュースを飲むためには、お風呂に入ればいい」とわかるように伝える工夫が大切です。
泣きやまないときは少し待つ
回答:井澗知美さん あまりにも泣きやまない子どもを、放っておきたくなる気持ちはわかります。しかし、子どもは親から認められたいもの。無視をしていると子どもは寂しいと思います。騒いでいるときは少し待ってあげることが大切です。泣きやんで、少し落ち着いたところで、「ジュースを飲もうか」「ちょっとママとどこかに行こうか」のように声をかけるのがよいでしょう。子どもは、親から声をかけられる、つまり、親から温かい注目をしてもらえる体験をすることで、心が安定していきます。
かんしゃくが起こる前の状況をチェック
回答:井澗知美さん どんなときにかんしゃくが起こるのかを観察することも大切です。また、小さい子どもは、疲れや眠いといった生理的な現象が、感情に大きく影響することがあります。かんしゃくが起こる前の状況をチェックしてみましょう。
かんしゃくは、対象・タイミング・方法を間違えた怒り
回答:遠藤利彦さん 古代ギリシャ哲学者のアリストテレスも言うように、怒りというものは、怒る対象、怒るタイミング、怒る方法を間違えると、その効果がなくなってしまいます。例えば、言葉でわかってもらえる相手なのに、人やものにあたってしまう。いってみれば、かんしゃくは対象・タイミング・方法を間違えた怒りではないでしょうか。子ども自身も、いつのまにか、かんしゃくのような怒りは「自分のためにならない」と気づいて、発達とともに減っていくのではないかと思います。
子どもがものにあたるときは、どう対応したらいいでしょうか?
気持ちが切り替わることばかけを
回答:井澗知美さん ものにあたったり、「嫌い!」と言ったりするのは、表現がうまくできないからなんです。親に対応するゆとりがあるときは、「そうだね」「うまくいかないと嫌だよね」「また明日やろうね」といった、気持ちが切り替わることばをかけてあげてください。子どもが、「今はうまくいかなくても、明日もできる、明日がある」と思えるといいですね。
“怒る”という自分の感情を、子どもが理解することが大切
回答:遠藤利彦さん 子どもの怒りを抑えつけるのではなく、怒り方を学ぶ機会だと考えてみましょう。このとき、子どもが自分の感情を理解することが大切になります。子どもが感じている気持ちにふさわしい言葉を、タイミングよく貼ってあげる、「感情のラベリング」をしてあげるのです。 例えば、ゲームに怒ったときに、「うまくいかなくて、悔しかったね」「負けちゃって、がっかりだよね」といった声をかけます。感情のラベリングは、子どもが自分の感情を理解するために、周りの大人が心掛けたい働きかけです。 ラベリングをしてあげることで、子どもは徐々に「今の自分の感情」がどのようなものかを理解していきます。理解できるようになると、自分の感情とうまくつきあえるようになっていくと思います。
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