「しっかりしつけられたお子さんですね」というように周りの人からも「しつけ」という言葉をよく聞きますが、「しつけ」とは何ができるようになることなのでしょうか?
子どもが人の気持ちになって考えられるようになること
回答:井桁 容子さん 「しつけ」とは、子どもが人の気持ちになって考えられるようになるために行うものです。 社会で生きるということは、人との関わりが必要不可欠です。その社会で子どもが気持ちよく生きていけるようになるためにも、相手に嫌な気持ちをさせないこと、つまり人の気持ちになって考えられるようになることが大切です。 そのため、しつけるときにママの気持ちばかりを言い聞かせてしまうのはあまりよくありません。世の中の事情をわかっていくためには、ママ以外の人の気持ちも考えられるようにならなければいけないからです。 子どもが人の気持ちを大切にできるようになるには、まず自分の気持ちを大切にされた経験が必要です。乳幼児期のしつけでは、ママが子どもの気持ちを大切にして受けとめてあげる段階です。そこで子どもが自分の気持ちが大切にされていることを感じられると、やがて人の気持ちを大切にできるようになります。
子どもに「できる」という自信をつけること
回答:大豆生田 啓友さん 「できる」という自信が人と心地よく生活していくための力になります。 「あれもできないとダメ」「これもできないとダメ」というように言い聞かせてしまうと、子どもが自分に自信を持ちにくくなります。 子どものしつけの結果が、母親としての成果に思われがちですが、「しつけ」で本当に大切なことは、子どもが他の人と共同して生きていく力をつけることです。 そのためには、早い時期からさまざまなことができるようにすることよりも、子どもの気持ちを受けとめてあげることの方が大切です。「しつけ」は長期戦ですよ。
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