娘は、ほとんどの野菜が苦手です。離乳食のときはなんでも食べていましたが、1歳半ぐらいから食べられる種類がどんどん少なくなりました。もともと食べていたこともあり、調理法などを工夫しながら、いろいろと試しています。
特に、にんじんが苦手で、さつまいもと一緒にハチミツで煮てみたり、照り焼きみたいな味にしたり、りんごとにんじんを裏ごしして寒天ゼリーにしてみたり、20~30以上のメニューを作りました。でも、なかなかうまくいきません。「こうしたら食べてくれるかも」と、期待して作っては裏切られ、その繰り返しで少しずつ心にダメージがたまっている気がします。どうしたら、苦手な野菜を食べてもらえるでしょうか。
(お子さん3歳3か月のママ)
特に、にんじんが苦手で、さつまいもと一緒にハチミツで煮てみたり、照り焼きみたいな味にしたり、りんごとにんじんを裏ごしして寒天ゼリーにしてみたり、20~30以上のメニューを作りました。でも、なかなかうまくいきません。「こうしたら食べてくれるかも」と、期待して作っては裏切られ、その繰り返しで少しずつ心にダメージがたまっている気がします。どうしたら、苦手な野菜を食べてもらえるでしょうか。
(お子さん3歳3か月のママ)
頑張り過ぎずに少し手を抜くことも大切
回答:宮里暁美さん とにかく、ご相談のママを抱きしめてあげたいですね。頭が下がる思いです。 もしかしたら、大人が頑張り過ぎると、子どものプレッシャーになるかもしれません。子どもが、自分は期待に応えられない子だと思ったり、失敗感が強くなったり、親のがっかりした様子を感じ取ったり。 頑張ることは大事ですが、少し手を抜くことも大切です。「今回は空振りだったなぁ」と思ったら、次は手を抜いてみましょう。蓄積された、離乳食を食べていた体もあります。きっと食べられるようになるのかな、と思います。
幼児期は食感の練習期。食材は隠さなくていい
回答:太田百合子さん 赤ちゃんの時期は、やわらくして、まぜて、とろみをつければ食べられます。でも、幼児期は、いろいろな食感の食べものを、どのように食べるのかを経験していく練習期です。そのため、食感がわからないように隠さないほうがいいと思います。
苦手な食材でも見せるべき
回答:太田百合子さん 苦手な食材をわからないようにして、「栄養があるからね」と言って食べさせても、子どもは「だまされた」と感じることもあります。すると、「今度は何を入れたの?」と、疑心暗鬼になってしまいます。苦手な食材でも、例えば、にんじんは「にんじんだよ」と見せてあげることも大事だと思います。
子どもの発達に合わせて調理する
回答:太田百合子さん 頑張り過ぎるのはあまりよくありませんが、工夫することは大切です。例えば、味や形状はごまかさずに、大きさや硬さは、子どもの発達に合わせて調理してみてください。 また、3歳ぐらいまでは、十分にとろみを効かせるのも大事です。大人は、奥歯でかみ砕いて、唾液と混ぜることができますが、幼児はうまくできません。うまく飲み込めず、えずいたりすると、嫌な経験になってしまいます。とろみが大切なことも覚えておきましょう。
生活リズムを整えて、ごはんを楽しい時間に
回答:宮里暁美さん コロナ禍で十分に気をつける必要はありますが、近所でもいいので、できるだけ外に出かけて、走ったり遊んだりする。そのあとに、「おなかがすいたね」と言ってごはんを食べる。夜は寝て、朝に起きて、朝ごはんを食べる。生活リズムを整えて、暮らしの中に食事のシーンがあると、ごはんの時間が楽しいという気分になるのかな、と思います。
お手伝いしてもらう。食べる以外でもほめる
回答:宮里暁美さん お手伝いをすると、ごはんの時間が楽しみになることがあります。料理のお手伝いだけではありません。お皿を並べてもらうようなお手伝いもあります。子どもは何かを運ぶのが好きですよね。心と体と人員に余裕があるときに、たまにでもいいんです。 例えば、子どもが独特のレイアウトでお皿を並べたときには、「かっこいいね」「すてきだね」とほめてあげましょう。ごはんの時間には、食べること以外にもほめるチャンスがあります。気分がよくなって、苦手なものでもうっかり食べてしまうかもしれませんね。
食べられなくても励まして認めてあげる
回答:宮里暁美さん いつもは手をつけない苦手な野菜でも、チャレンジしてみようと手を伸ばすことがあります。そのとき、食べることができなかったとしても、「自分のお皿まで持っていけたね」のように励まして、子どもの行動を認めてあげましょう。ごはんの時間に、食べる以外のところをどれぐらい言葉にできるかで、食卓の雰囲気が変わってくるのではないかと思います。
どうしても、食べたか・食べてないかで見てしまいますね。では、逆に言わないほうがいい言葉はありますか?
怖がらせるようなことは言わない
回答:宮里暁美さん 「これを食べないと、大きくなれないよ。病気になるよ」のように、子どもを怖がらせるような言葉がけはやめましょう。かえって、子どもが不安になってしまいます。
いくら工夫してもうまくいかないときは、どうしたらいいでしょうか?
今は諦めることも大切。苦手なものも食卓にのせ続ける
回答:太田百合子さん 「今」は諦めることも、ときには大切です。その食材を食べないと病気になってしまうわけではありません。「今はいいか」と考えてもいいのではないでしょうか。 ただ、苦手な食べものを、食卓にのせ続けることは重要です。まわりの人が、おいしそうに食べる様子を見せておくのです。いずれ、「親が『おいしい』と言っていたな」と思い出されて、食べるようになることだってあるのです。
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