メンタルの不調 相談先と支援サービス
自分のメンタルの不調を感じたら、どこにどうやって相談したらいいのでしょうか。おもな相談先や支援サービスを紹介します。
おもな相談先
まずは、お住まいの地域の「保健センター」に相談してみましょう。「子育て世代包括支援センター」という名称で相談に応じている場合もあります。コロナ禍のため、オンライン相談を行っている自治体もあるので調べてみましょう。
そのほか、「産科」や「小児科」など「かかりつけのクリニック」、「助産院」でも相談できます。匿名が希望であれば「各都道府県の助産師会の無料電話相談」などを利用してみましょう。
うまく言葉にできなくてもいい
コメント:市川香織さん 何か変だと感じて相談したいことがうまく言葉にできなくても大丈夫です。相談の電話を受けたとき、赤ちゃんが泣いている声が聞こえることもよくあるので、遠慮せずに相談していただければと思います。
家事や育児の支援サービス
相談するだけでなく、家事や育児を誰かに手伝ってもらうのもひとつの考え方です。産後の一定期間、助産師などからケアを受けられる産後ケア事業、産後ドゥーラ・ファミリーサポートセンターなどの育児・家事支援サービスを導入している自治体が増えてきています。お住まい地域の自治体のホームページなどで確認してみましょう。
はじめての子育てで心の余裕がなくなっていたとき、電話相談の窓口があるのは知っていました。電話しようと思ったときもあったんです。でも、結局はかけることができませんでした。精神的に落ち込んでいるときは、誰かに相談を持ちかけるような行動を起こすことが難しいと感じます。
(お子さん3か月のママ)
(お子さん3か月のママ)
自分で相談するきっかけをつくるのは難しい
コメント:大日向雅美さん 悩んでいる方の多くが同じような思いを持っています。いろいろな相談先があることはわかっているけど、行動を起こす元気がない。例えば行政の支援は、そこまで悩んでいる人にとっては敷居が高いといいます。自分自身できっかけをつくるのは厳しいのです。 まわりの人たちは、まずこのことを知って、合いそうなものを紹介したり、ときには一緒に行ってあげたりできるといいですね。あと少しの一歩が踏み出せるように助けてあげれば、いい出会いにつながって、また相談してみようと思えるようになります。
妹に子どもができたときは、同じ思いをしてほしくはありません。自分の経験を生かしてサポートしてあげたいと思っています。
悩んでいる人のつぶやきに敏感に反応することが大事
コメント:大日向雅美さん 人は流した涙の分だけ優しくなれると言いますよね。その言葉を思い出しました。今このときも、つらい思いをしている全国のママ・パパが、試練の中にあって大変だと思います。私たちが「助けがほしいときは言ってくださいね」と声をかけても、本当につらいときは「助けて」と言えませんよね。だから、「助けて」と言わなくても、「眠れないの」「ごはんがおいしく感じないの」といったつぶやきでいいと思います。まわりの人たちや、同じつらさを経験した人が、そのつぶやきに敏感に反応することが大事だと思います。
支援の仕組みに気持ちを込めないといけない
コメント:大日向雅美さん
今、いろいろな子育て支援のシステムができています。でも、システムができることがゴールではありません。もっと、そこに魂を込めないといけない —— 今回は、そのことを改めて学ばせていただいたと思います。
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