子どもの「なんで?」。どう答えたらいい?
もうすぐ3歳になる娘は、すぐに「なんで?」と聞いてきます。例えば、散歩をしているとき、「お花がきれいだね」と言うと「なんで?」、「今日は晴れているね」と言うと「なんで?」。このように際限がありません。絵本を読み聞かせていても「なんで?」がとまりません。答えがみつからないことを聞かれると困りますし、娘は困った様子を見て喜んでいるようでもあります。はじめは好奇心が芽生えてきた、成長の証しだと喜んでいたのですが、どこまで答えたらいいのか悩みます。
(2歳11か月 女の子のママ)
「なんで?」をいい加減にあしらわない
回答:井桁容子さん 子どもが「なんで?」と繰り返すのは、一種のコミュニケーションなんです。面倒に思わず、おもしろく答えてあげたり、図鑑などで一緒に調べたり、考えると切りがないようなことに「悩んじゃうなぁ」と答えたり。とことん一緒に調べて、子どもが「ちょっとやっかいかも」と感じることがあってもいいんです。とにかく、いい加減にあしらわないことが大事です。 ママが頑張って答えていると、その様子を見てお子さんが笑っていましたね。自分のほうを向いてほしいという思いと、大人が「うーん」とうろたえる感じが、心地よかったのでしょう。
親を困らせるのがおもしろい
回答:汐見稔幸さん 子どもは親が期待していないことを、どんどんやっていきます。でも、その行動にはそれなりの理由があります。お子さんは「なんで?」と聞くと、ママが困ってしまうことがわかっているんです。自分がママを困らせると、いつもと主人公が交代しているようで、こんなにおもしろいことはない、と思っているのかもしれませんね。
頭ごなしに否定しないで「なんで?」につきあう
回答:汐見稔幸さん 大事なことは、決して頭ごなしに否定しないことです。こんなタイプの子どもだと考えてください。子どもに「叱ったりしないで相手をしてくれた。『なんで』と繰り返しても、きちんとつきあってくれた」という記憶が残って、後に「とてもありがたいことだった」と感じるようになると思います。 ときには「ママもわからないのよ。〇〇ちゃんは『なんで』だと思う? 教えて」と聞き返してみるのもいいでしょう。お互いに「なんで?」と聞きあうような遊びにしてしまうわけです。いろんな方法があると思います。そのうちに、卒業するときがきますよ。
PR