何歳から子ども自身のメディアツールを持たせたらいい?

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2020/09/19

出典:すくすく子育て[放送日]2020/09/19[再放送]2020/09/26

子どもが1歳のころからタブレットでアプリを使わせています。動画やアニメなどは、1日1時間以内、寝る前に見ない、できるだけ親子一緒に見るなど、ルールを決めています。最近は、何歳からスマホを持たせるべきか、どうつきあっていけばいいのかについて考えています。
IT製品ありきの生活が当たり前になり、何が正解なのかもわからないからこそ、どう向き合えばいいのか。子ども自身のメディアツールは、どんな基準で使わせたらいいのでしょうか。
(1歳10か月 女の子のママ)

子ども自身が自発的にやりたいと伝えてきたときがスタート

回答:遠藤利彦さん

子どもによって個人差があるので、一概に何歳からがよいとは言えません。子ども自身が、強い関心を持って、自発的にやりたいという気持ちを伝えてくる。その段階がスタートだと思います。お父さんやお母さんが使っていることに関心を持ってきたら、一緒にやってみようかと声をかける。そのような誘い方でもいいのかもしれません。
将来を考えると、早いうちから始めて使えるようになるのがよいのでしょうか?

乳幼児期を児童期以降の準備期間にしないで

回答:遠藤利彦さん

乳幼児期を、子どもの将来のための時間、児童期以降のための準備に使うのは、とてももったいないことです。乳幼児期にしかできないことがあります。自分で動いて、五感を総動員して、いろんな遊びをする。結果的に、そういったことをしっかり経験できたほうが、大人になったとき、何かの問題に遭遇したときに柔軟に対応できたり、想像力を働かせて乗り切ったりできるようになる。そういった研究結果もあります。

デジタルメディアの発達、気候変動、新型コロナなどの未知の病気 —— ますます予測不可能になる世界をたくましく生き抜くためには、2つの力が必要だと言われています。

ひとつは「行為主体性」。自分で考えて、自分で判断し、自分で前に進み、自分の行動に責任を持つ力のことです。

もうひとつは「共同主体性」。他の人の違いを認め、話し合い、協力して物事を進められる力のことです。

この2つの力は、乳幼児期の五感を使った自発的な遊びの中で培われるのです。いうなれば、何かのためではない、目的のない遊びの中で、生き抜く力の基礎が身につくのです。

親自身がメディアの使い方を見直すことが重要

回答:遠藤利彦さん

ある調査によれば、0〜5歳までの子どもを持つ親は、子どもとデジタルメディア・インターネットとの関わり方について学ぶ機会がほとんどないという結果が出ています。


※平成30年度 内閣府 青少年のインターネット利用環境実態調査より

つまり、親自身もメディアとのつきあい方についてよく分かっていないのです。親自身が分からないことは、子どもにも伝えられません。親自身が、自分自身のスマホやメディアの使い方を反省することが重要です。例えば、だらだらと使っていないか、必要のないときでもつい触っていないか。そういったことを見直すこと自体が、子どもへの情報教育につながると思います。

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長編アニメを毎日見ている。長く繰り返し見せて大丈夫?

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