気持ち悪い生き物が好きなのはなぜ?
いろんな虫を捕まえたり、たくさんのダンゴムシを箱に入れて大事にしたり、死んだ生き物を持ってきてじっくり観察したり。子どもは、なんで気持ち悪い生き物が好きなのでしょう?
子どもは不思議を知りたい
回答:柴田愛子さん 気持ちが悪いと感じているのは大人だけです。子どもは、生き物の不思議を知りたいと思っている。知りたいと思ったら、まずは五感から。触った感触やにおい、切れたときに汁が出るかどうかなど、いろんなことを知ろうとしている。興味を持つことは、とても大事なことです。気持ちが動くままに一生懸命遊ぶ子どもたちは、とてもすてきだなと思います。
子どもは興味・関心を耕していると思ってほしい
回答:汐見稔幸さん 子どもが生き物に興味を持つのは、人間の歴史の中で、長らく生き物がとても重要な食べ物だったことに由来しているかもしれません。人間が農業をはじめたのは1万年ほど前だといわれていますが、それまでは常に食べるものを探す生き方だったわけです。その生活では、気持ちが悪い以前に、生き物は食べられる物かどうかが基準だったはずです。 そんな遺伝子を受け継いでいる私たち人間の中に、小さな動物が面白いと感じる人がいるのは当然だと思います。生き物への興味は、生物学を研究するきっかけとなり、将来ファーブルのような学者になる可能性もあるわけです。 生き物が少し気持ち悪いと思う方もいると思いますが、子どもは興味・関心をたくさん耕しているんだと見守ってあげてほしいと思います。
生き物を通して、自然の仕組みや不思議を子どもは探っています。こうした経験が科学の芽になっていくので、子どもの好奇心をできるだけ見守ってあげてくださいね。
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