忙しい夫でも「一緒に育児をしている実感」を持つにはどうすればいいの?

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2019/04/27

出典:すくすく子育て[放送日]2019/04/27[再放送]2019/05/04

5年前に結婚しました。働いて育休をとりながら子育てをしてきましたが、ずっと孤独を感じています。幼稚園のお友達のお父さんが送り迎えをしたり、行事に積極的に参加している姿を見ると、「私、一人ぼっちだな」という気持ちになります。
夫は土日もほとんど休みはなく、家にいても疲れて寝てしまい、育児や家事をすることはほとんどありません。せめて子育ての大変さをわかってほしいと夫に伝えてみましたが、うまく伝わりませんでした。
「基本的に全部任せている」「結婚する前に言ったよね、自分は忙しいから家事育児はできないよ」と言われ、隙がありません。育児の言葉にならない大変さは、やってみないとわかってもらえないんだと思います。本当は夫にぶつけたいけどぶつけられないので、余裕がなくなってくると子どもたちにあたってしまい、悲しくなります。
家事や育児を一人で引き受け続けてきましたが、働きながら子育ては難しいと思って退職をする決断をしました。よりよい家族になるためにも、お互いの意見を出し合いたいのですが、最後まで話し合うことができません。どうしたら夫につらさを理解してもらえるのでしょうか。
具体的に何かを手伝ってもらいたいということより、「一緒に育児をしているという実感」がほしい。それは何なのか私もわかりません。忙しい夫でも一緒に育児をしているという実感を持つにはどうすればいいのでしょうか。
(2人の男の子のママ)

夫と対等に言葉をかわせるような力を、あなたがつけていくことです。あきらめない強さを持って。あなたは一人ではありません。

回答:大日向雅美さん

ママの孤独感やつらい気持ちの原因が夫というのは、ずっと昔から続いていることですね。高度経済成長で24時間仕事に埋没していた頃の男性たちには育児という発想がまったくありませんでした。でも、これだけ世の中が「イクメン」「パパの育児参加」と言うようになったにもかかわらず、かたくなにやってくれない夫をどう攻略すればいいか。これは、さらに難しさが深まっているように思います。簡単に解決できることではありませんね。
「一緒に育児をしているという実感」を持つための一つの方法としては、まずは、やはり夫婦での会話でしょうね。対等に言葉をかわせるような力を、あなたがつけていくことです。夫に何でも言えるようになることです。一度言えば、「わかった俺やるよ」とすぐに分かってくれるすてきなパパばかりではないので苦しいことなのですが、それでも言い続けることです。相手が変わらないからしかたないと思いながらも、あなたが選んだ相手ですから、あきらめずに言い続ける。その強さを持ち続けることができるようにするために、何ができるかを考えることです。
子育てを頑張っていることは、きっとあなたの自信になるはずです。あるいは、お仕事を持って「私だって万が一のときには別れて一人で暮らせるのよ」という力を持っているママもいるかもしれません。それは人によって違いますが、相手を変えるためには、まず自分の中であきらめない強さを持っていることが必要だと思います。
これは本当に根気がいることですが、それは夫が個人的に悪いわけでもあなたが弱いわけでもありません。そういう働き方をさせている日本の社会、そして歴史的な文化、それらと闘うということなのです。文化を作り替える闘いです。
そして、闘うときは、あなた一人で闘わなくていい。同じ思いを持つ人もたくさんいます。あなたは一人ではありません。
夫はあなただけが育てなくていい。職場でもいろいろな経験を経て変わっていきます。お子さんが大きくなれば、「パパ、ダメだよ~」「パパも一緒にやろう」と言ってくれるかもしれません。みんなで変わっていくことです。どうぞ、一人で頑張らないでくださいね。

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