辛い食べ物やカフェインは、どのぐらい母乳に影響する?
産後は食事に気をつけていましたが、ある日、辛い物がほしくなって食べたんです。すると、次の日に赤ちゃんの顔に赤い湿疹が出て、辛い食べ物が影響したのかと思い、とても心配になりました。
コーヒーもすごく好きなのですが、カフェインをとると、母乳から赤ちゃんにも吸収されて、興奮して眠れなくなると聞いたことがあります。口にしたものが、どのぐらい母乳に影響するのか知りたいです。
(2か月の女の子をもつママより)
2か月前後の赤ちゃんは乳児湿疹が出る時期
回答:加部一彦さん 2か月前後の赤ちゃんは、皮膚の脂を出す腺が活発に働き、乳児湿疹がたくさん出る時期です。これは、成長する過程で出てくるもので、程度には個人差があります。ですので、辛い食べ物の影響があったのかを判断するのは、とても難しいと思います。可能性がないとは言い切れませんが、湿疹の出る時期と重なったのかもしれません。
カフェインやアルコールは、母乳に影響がありますか?
コーヒー1~2杯程度なら問題ない
回答:笠井靖代さん ママの血液中のカフェイン濃度が上がると、それに比例して母乳中のカフェイン濃度も上がります。飲んだ後、15~30分で母乳中の濃度が上がり、そのとき母乳を飲んだ赤ちゃんが吸収するカフェインは、ママが摂取した量の1%未満といわれています。ですので、1~2杯程度のコーヒーであれば、医学的には問題ないと思います。ただし、コーヒー以外にも、紅茶や緑茶にもカフェインが含まれていますし、栄養ドリンクなどにはカフェイン量が多いものもあるので注意が必要です。
飲酒から授乳まで時間を空ける
回答:笠井靖代さん 血液中のアルコール濃度が上がると、母乳中の濃度も上がります。血中のアルコールは、個人差はありますが、30分程度で半分に、およそ3時間以上空けると検出できない程度になるといわれています。飲酒から授乳までの時間の目安にしてください。 ただし、アルコールを飲んで寝入ってしまい、赤ちゃんをみることができなくなるのは問題です。どうしても付き合いなどがある場合は、授乳の後にアルコールを飲むほうがよいと思います。
薬を飲む場合、気をつけることはありますか?
授乳中に飲めない薬は限られている
回答:笠井靖代さん 内服薬などを飲むと血液中にも入り、薬の成分や種類によって違いますが、母乳中の濃度も上がっていきます。ただし、一般的に、授乳を禁じなくてはならないような内服薬は限られています。国立成育医療研究センターのホームページでも調べることができますので確認してみましょう。
<薬と授乳について>
国立成育医療研究センターのホームページでは、授乳中でも安全に使用できると思われる薬や、その成分の一覧を見ることができます。また、電話での相談も受け付けています。相談する際には、赤ちゃんの出生時の状態なども聞かれるので、母子手帳やママのお薬手帳を用意して電話をするようにしましょう。
そのほかにも、授乳中の薬について悩んだときは、産婦人科の医師に相談しましょう。
すくすくポイント
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