3歳と1歳の姉弟を育てています。弟が生まれてから、長女に対する自分の行動について悩んでいます。
長女と周りの子を比べてしまって、なんでうちの子はできないのだろうと焦って、きちんとできるようにしつけたい気持ちになります。はじめは優しく注意するのですが、最後はどなってしまいます。今では、長女が私のまねをして「うるさい!」と言うようになりました。
自分を抑えられないことに悩んで、区役所で泣きながら「ふつうのお母さんになりたい」と相談したこともあります。区役所の方は、「あなたはふつうのお母さんだよ」と言ってくれますが、“ふつうのお母さん“は暴言をはかないし、家事も育児もこなせる人だと思い、私はふつうでないように思えます。私は完璧主義だという自覚はあって、育児にも、子どもの成長にも、いろいろ求めてしまうところがあると思います。
私が泣いていると、長女がハンカチを持ってきてくれたりします。こんなに優しい子なのに、どうしてこんなに怒ってしまうのか。頭の中ではダメだとわかっているのに、口は止まりません。どうしていいのかわからず悩んでいます。
(3歳の女の子と1歳の男の子をもつママより)
「私は必要で怒っている」と自分を認めてあげる
回答:大日向雅美さん キレた後はつらい気持ちになりますよね。自己嫌悪になり、心がズタズタになっていると思います。まずは、「怒る」と「キレる」は、つながっているようで、実は“質”が違うことをしっかりと心にとめておきましょう。 子育てで怒ることは、しかたがないことではなく、必要なことだと思います。だから、怒ることに罪悪感を持たなくていい。いい子に育ってほしいという思いや期待があって、許せないことが出てくるのは当然で、そこには愛があるんです。 怒ってはいけない、優しいママでいないといけないと思って、どこかで自分を閉じ込めていると、自分で自分をいじめることになります。自分をいじめて、いじめ抜いたときに、もうどうしようもなくなって気持ちが爆発する。それが「キレる」ことです。キレることで、大切な子どもとの関係も断ち切ってしまうことになるから、つらい気持ちになるんです。 「私は必要で怒っている」と自分を認めてあげて、その心を抱きしめてあげてください。
子どもの成長とともに、キレない練習をしている
回答:倉石哲也さん キレてしまったときは、「子どもにも求め過ぎているのかな」など、自分を見つめなおして、「こんな自分でもいいんじゃないか」と、自分自身に言ってあげる。このような気持ちの整理のしかたを練習していきましょう。 今は、お子さんの成長とともに、自分もキレない練習をしている時期だと思います。「子どもにここまで求めるのは無理があったな」「でも、これはできるな」など、子どもと親の波長を合わせていくのです。波長が合うにしたがって、キレることが少なくなると思います。
パパがいると冷静になれるところがあって、キレることが少なくなります。やっぱり、私と子どもたちだけでいるときのほうがひどいです。
誰かの存在を感じておくことが大事
回答:大日向雅美さん 第三者の存在は、とても大事な要素です。自分とお子さんだけの世界だと、自分を客観的に見ることができませんが、パパがいて、もしパパがキレていたら、「私はああなっていたんだ」と冷静になることができます。あるいは、パパが「ママの気持ちわかるよ」と受け止めてくれたら、気持ちが落ち着きます。 そういう意味では、キレてしまったときは、自分とお子さんだけのカプセル状態から脱することが必要なので、誰かの存在を感じておくことが大事です。第三者がいないときは、頭の中でシミュレーションしましょう。「パパがいてくれている」「あなたはやさしいママだよ、と言ってくれた人と一緒にいる」など意図的に再現することで、第三者の目をつくることができると思います。
自分の嫌いな部分をまねされると感情的になることを知る
回答:倉石哲也さん お子さんが「うるさい!」とまねをすることが気になると思いますが、ママが泣いているときにハンカチを持ってきてくれたことも、ママのまねなんです。子どもは、ママのやさしい面もきちんと見ています。 ただ、自分が直さないといけないと思っている自分の嫌な部分をまねされると、キレてしまうんです。まねをしている子どもの中に、“私が許せない自分”を見てしまい感情的になるのです。このことをわかっているだけでも、少し気持ちが落ち着くと思います。
まだ3歳なのに感情的に怒ってしまう… どうコントロールすればいい?
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