イクメンってどこまでやればいいの?
ママは子育てに専念していますが、もうすぐ子どもは保育園に預けて職場復帰を考えています。私もできるだけ家事や育児をしていますが、最近は仕事が忙しくなり、思うようにできていません。ママからすると「本当にやってほしいことは先延ばしにされ、仕事に復帰した後が心配」だといいます。ママにも納得してもらおうと、家事・育児の“やることリスト”をつくって取り組んだりしています。
このように、家事・子育てに参加しようと努力しているのですが、世間で言う「イクメン」という言葉に少し違和感を持っています。子どもが好きで、育児に参加したい気持ちはありますが、「イクメン」かどうかを周りが決めていて、言葉がひとり歩きをしていて、そこにプレッシャーを感じます。
どこまですれば、イクメンと言えるのでしょうか。
(6か月の男の子をもつパパより)
定時で帰る方法を考える
回答:田中俊之さん 父親の中にもいろいろな考えの方がいると思います。例えば、仕事をして収入を確保さえすれば父親の役割を果たしていると考えている層もあります。その場合は、意識を変えていただくしかありません。 ですが、育児に取り組んでいる方であれば、社会の、働きすぎ、長時間労働の問題をどう改善するかが課題になると思います。時間のことを考えると、仕事を定時で終えられれば、夕方の食事、お風呂、寝かしつけなど、育児の大変な時間をママと一緒にすることができるので、かなりの部分が解決できると思います。どうやれば定時で帰れるのかを考えていきましょう。
本当は定時で帰りたいのですが、今後のことを考えると、ここで働かないと子どもを育てていく収入が得られなくなるのではないかと、プレッシャーを感じます。社会の構造が変わらないと難しい面があると思います。
パパが悩んでいるのは真剣に取り組んでいる証拠
回答:田中俊之さん プレッシャーやストレスを感じて悩んでいるのは、真剣に育児に取り組んでいる証拠だと思います。 ですので、プレッシャーを感じる男性が出てきたことは、よい兆候だと思います。
理想のイクメン像より、我が家の子育てを考える
回答:大豆生田啓友さん パパたちが育児で悩むようになったのは、大きな時代の変化だと感じます。 その意味では、男性も子育てをするのだという「イクメン」という言葉が果たした役割もあると思います。 でも、実際の子育てや家事は、それほどきれいごとではありません。まして、仕事の環境の多くが変わらない中で、育児をすることにギャップを感じているのだろうと思います。「イクメン」という言葉自体を見直す時期にきているのではないかと思います。 私たちは、どこかで“こうあるべき”という「イクメン」像を作り上げていますが、絵に描いたような「イクメン」は存在しませんし、それが大事なわけでもありません。父親としての在り方は、“こうあるべき”というよりも、我が家の場合はどうするのがよいのだろうと、“我が家の子育て”を考えていくことが重要だと思います。
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