嫌いなものを食べさせたとき、一度は口に入れるけど、すぐに口から出してしまいます。食べものを手でこねたり、投げたりもします。大好きな牛乳も、温かいものしか飲みません。食べものを、もっと大事にしてほしいと思っています。今はまだ小さいので「食べものを粗末にしたらダメ」と言ってもわからないし、どんなふうに、教えていったらいいですか?
(1歳3か月の男の子をもつママより)
子どもの行為を言葉として聞く
回答:井桁容子さん 1歳の年齢相応に、よく育っているお子さんだと思います。 口に入れた食べものをポロポロと出すのは、それだけ敏感だといえます。ポロポロした物が入った、温かいものが入った、ぬるいものが入った。そういった食感や温度がよくわかっている。1歳だと、このぐらい育っていれば十分です。 食べものを投げてしまうのは「いりませんよ」の意思表示です。まだ言葉で「つくってもらったけど、いりません」と言えない。一番わかりやすい表現がポイと投げることです。 子どもの行為を言葉として聞いてあげましょう。いらないと表現しているときは「ポイじゃなくてママにちょうだい」と手を差し伸べてみましょう。
子どもにとって感覚を養う大事な体験
回答:太田百合子さん 私も年齢相応に育っていると思います。 食べものこねたりすることは、大人から見ると、おもちゃで遊んでいるようだ、よくないことだと思いがちです。ですが、この時期は感覚が研ぎ澄まされていて、指先で何でも触ってみる体験は、とても大事なことです。むしろ、少しはやらせてあげるのがよいと思います。 遊んでいるように見えて、子どもにとっては感覚を養う大事な体験なのです。
でも、食べものを投げたり落としたりを放っておくこともできないから、どう注意したらよいでしょう?
投げたり落としたりしても、大げさに反応しない
回答:太田百合子さん 食べものを投げたり落としたりすると、大好きなママやパパが「ダメ!」と反応します。その反応が、子どもにとっては面白いのです。だから、知らないふりをしたり、大げさに反応しないようにしてみましょう。反応が少ないと、子どもは「つまらないな」となります。 また「投げられるとママが困るのよ」など、親の気持ちを伝えてみましょう。今はわからなくても、だんだんと人の気持ちを察することができるようになります。
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