子どものウソ泣き。どう対応すればいい?
3歳になったばかりの長男が、妹が生まれた頃からウソをつくようになりました。「お風呂行こうか?」と聞くと「行かない」と言い、「妹と2人で行っちゃうよ」と言うと、まだ言葉を話さない妹が行かないと言っていたと。こんな風に、自分のやりたくないことがあると、妹のせいにしてウソをつきます。寝かしつけのときは、ママが妹にかまうとウソ泣きします。本当に泣いているときもあり、対応に困っています。ウソ泣きで人の気を引くような子どもになってしまわないかと心配です。成長の過程として見守っていいものなのか、どう対応すればいいのでしょう?
(3歳の男の子・3か月の女の子をもつママより)
ちゃんと気にかけていることを言葉と行動で伝える
回答:柴田 愛子さん この場合、ウソかそうでないかは問題ではありません。 お母さんは下のお子さんが生まれて、授乳など睡眠不足で大変だと思います。でも、長男から見ると、急に妹がきてママを独占しているわけです。 私が営んでいる保育施設で、4歳で下の子が生まれた子どもが3人いました。その子たちに「下の子が生まれてお母さん変わった?」と聞いてみたら、みんなが変わったと言います。「何が変わったの?」と聞くと、一緒にお風呂に入らなくなった、絵本を読んでくれなくなった、それから寝るときはいつもママの背中だと言います。 子どもたちは、赤ちゃんのことを使ってでも、ママに僕のことを忘れないでねと伝えたいのではないでしょうか。ですから、下のお子さんのお世話の前に、上のお子さんに「一緒に寝ようね」と声をかけたり、抱きしめるなど、気にかけていることをきちんと言葉と行動で伝えるのがいいと思います。
子どもがウソをつくのは心の力がついてきた証拠
回答:遠藤 利彦さん 実は、ウソをつくには、知性や社会的なコミュニケーションの力が必要になります。その意味では「心の力がしっかりとついてきたんだ」と、その発達を評価してあげましょう。 また、子どものウソというのは基本的に人の注意を引こうとするウソです。その他には、自分の失敗を隠そうとするウソ、自分の空想や願望が膨らんだ結果、それがウソになってしまうこともあります。これらは非常に一般的で、誰もがそのようなウソを経験して大人に成長していきますので、特に心配なことはありません。
上の子との時間もできるだけつくろうとしています。まだ足りていないから、ウソをつくのでしょうか?
一人前に扱って頼れば、わかってくれることも
回答:柴田 愛子さん 「足りる」ということはないと思います。 先ほどの子どもたちの話になりますが、私は子どもたちにこのように伝えました。 「ママはもっといっぱい寝たいんだよ。でも今はとってもガマンしているの。下の子にちょこちょこおっぱいあげないといけないからね。でも赤ちゃんは急に大きくなれないの。だから、赤ちゃんが育つまで、あなたたちはガマンしかないんだよ。頼むよ。」 すると、子どもたちはつきものが落ちたようにガマンするようになりました。 ガマンさせるのはかわいそうではなく、協力してもらう方がいいかもしれません。そして「ガマンできてえらいね、もうちょっとの辛抱だよ」など「わかっているよ」のメッセージを伝えれば、子どもの頑張る気持ちの支えになるのではないでしょうか。
すくすくポイント
PR