「指しゃぶり」は愛情不足が原因なのでしょうか。また、指しゃぶりは何歳ぐらいまでにやめさせると良いのでしょうか?
「指しゃぶり」は子どもなりの感情を立て直す方法のひとつ
回答:遠藤 利彦さん 子どもは成長するにつれ、ストレスを感じることができるようになります。ストレスから生じる感情から注意をそらして気を紛らわせるために、「指しゃぶり」をします。「指しゃぶり」は、子どもなりの、感情を立て直す方法のひとつだと考えてください。 感情を立て直す方法は、「指をしゃぶる」「髪をさわる・ひっぱる」など体をさわる方法、その他、毛布を離さない」「タオルを離さない」など、自分にとって身近にあるものを使って行う傾向があります。 日本では「愛情不足」などネガティブなイメージでとらえられることが多いのですが、欧米では、「毛布を離さない」「タオルを離さない」などの行為は、「自分なりに感情を立て直そうとしている」ということで子どもの自立への一歩と考えられていますよ。 <子どもが感情を立て直す方法> 髪の毛や指など自分の体を触ることによって、意識を他に移し、気を紛らわせる。 「指しゃぶり」は子どもの心の支えとなっているため、急にやめさせないようにしてください。なるべくゆっくりと自然に卒業するのを待ちましょう。 3~4歳になると、自分が周りの人にどのように見られているかを気にする「自己意識」が芽生えるようになります。この頃になると、他の人と自分を比べ、自分の行動を考えるようになり、「他の子は指しゃぶりをしていないので、自分だけ恥ずかしいな」などと思うようになってきますよ。
「指しゃぶり」は環境に適応するためのリズム作り
回答:大日向 雅美さん 子どもは、「指しゃぶり」などで感情を立て直すことによって、自分が置かれている環境に適応するためのリズムを作ろうとしているのだと考えてください。 幼稚園に入るまでに「指しゃぶり」を直そうと考えなくても大丈夫ですよ。幼稚園の友だちをモデルにして「指しゃぶり」をやめることもあるので、気長に待ってあげましょう。
PR