娘は今3歳。少し気が早いですが、思春期を迎えても良好な親子関係でいたいと願っています。自分が厳しい家で育ち、親に相談しない子どもだったので、何でも相談してほしいとも思ったりすることがありますが、どんな親子関係がいいのか悩みます。親として何を心がけたらいいですか?
今の年齢の発達課題をきちんと乗り越えることが将来につながる
回答:大日向雅美さん 何でも相談できる「友達のような親子が理想」という人が増えていますが、親と子は友達にはなり得ない面が多いと思います。子どもが育ち、巣立つように育てるのが親で、その巣立ちのときに子どもが孤立せず、周囲から愛されるように育てていくことが大切なんです。 また子どもの成長は、それぞれの年齢で乗り越えておくべき発達課題というものがあります。たとえば3歳の発達課題は「安全基地づくり」で、何があってもここにいれば安全で守ってもらえるという感覚を養うことが必要です。そして思春期は、親に反抗する年齢。このときも、かつて自分がしっかり守ってもらえたという体験があるからこそ、安心して親に反抗できるんです。 子どもの成長はそうやって連続していくものなので、今現在を大切にすることが将来につながりますね。
子ども時代を子どもらしく生きることが大切
回答:汐見稔幸さん 2つポイントがあると思います。まず0歳~2歳くらいの赤ちゃんの時期に、「ありのままのあなたを愛してる」という無条件の愛情をしっかり伝えてあげてください。それが今後、人間として生きていくためのベースになります。もうひとつは、いたずらや冒険をしながら子どもらしく生きること。最近は子どもらしさを大事にするよりも、先へ先へと成長を促す傾向がありますが、子どもがその年齢でしか興味をもたないようなことをいっぱいやらせてあげることがとても大切だと思います。それぞれの年齢を満足して過ごせば、思春期になったときも年齢にふさわしい過ごし方、親とのかかわり方が出来るようになります。
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