※「はいはい」「つかまり立ち」「あんよ」と自分で動く範囲が広がるにつれ、転倒や転落は増えます。好奇心から思いもよらない事故につながることがあります。
ママの体験談(1)
毎日お風呂の後に使っている綿棒。
1歳4か月の息子は、棚に隠してある綿棒をいつのまにか手に持って、耳の中を触ったり、口にくわえたりします。その状態で転んだら大変だと思い、取り上げようとするのですが、泣き出してしまいます。
気が付けば、息子の背が伸びていて、綿棒の棚に手が届くようになっていたり、ごみ箱から探し出して来たりと、対策をしていても日々追いつかなくて困っています。
ママの体験談(2)
1歳9か月の娘は台所が大好きです。でも、危ないものもあるので、台所に入ってほしくありません。
そこで、入れないようにする対策として、ベビーサークルを導入したのですが、娘は柵によじのぼり、外側に頭から落ちてしまいました。
最初はとても役に立っていたのですが、いつのまにか、柵に足をかけられることを学んだようで、それが転落につながってしまいました。
それ以来、テレビを見せている方が安全のような気がして、ベビーサークルは使っていません。
回答:山中 龍宏さん ■危ないものを持たせないようにする対策 危ないものを保管するときは、下記の基準を参考に、子どもの手が届きにくいところに保管してみてください。 <子どもの手が届く範囲(目安)> ▼1歳 「台の高さ+奥行き」の合計が90cmを目安にしてください。 例えば、高さが70cmのテーブルの場合は、奥行き20cmまで届きます。 ▼2歳 「台の高さ+奥行き」の合計が110cm。 ▼3歳 「台の高さ+奥行き」の合計が120cm。 しかし、いずれの場合も、テーブルの近くに踏み台などがあると登ることができるため、手が届いてしまう場合があります。 よじ登れる場所を作らないようにすることも大切です。 綿棒や歯ブラシ、おはしなどの長いものを持ち歩くことは、とても危険です。 持ったままで歩いて転ぶと、のどをついたりしますので、保管場所には気を付けましょう。 その中でも一番多いのは、歯ブラシです。夜に歯みがきをして、歯ブラシをくわえたまま、布団で転んだりして、歯ブラシがのどに刺さってしまう。 最近では、そのような危険性を少なくするために、のどの奥まで達しないガードがあるような歯ブラシや、のどに突き刺さっても曲がるようなタイプのものも販売されています。そのようなものを使う方が安全です。 ■危険な状態の見極め方法 頭を強く打って、「意識がない」「けいれんを起こす」「出血がある」というような場合は緊急事態のため、救急車を呼んでください。 頭を打っても「泣いたら大丈夫」とよく言われますが、そうとも言いきれません。 頭を強く打ったときは、まる2日くらいは症状を観察してください。「元気がない」「痛みが続いている」「吐き続ける」という症状があれば、医療機関を受診すべきだと思います。 頭を打った日は大丈夫のように見えても、1日経った後に体調が悪くなることもあるため、気を付けて見てあげるようにしてください。
すくすくポイント
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