3歳になる娘は、頑固な性格です。
自分のおもちゃを友だちが使っていたときも、「貸して」と言ってそれを取り返そうとしたのですが、貸してもらえず、娘が友達を攻撃しようとしたことがあります。
その際に、攻撃はしちゃダメだよと注意し、「ごめんねって伝えると仲直りできるかもしれないよ」「ごめんねって謝りたくなったら謝ろう」と優しく声をかけるのですが、なかなか謝ることができません。
子どもは、いつごろから人と協調できるようになるのでしょうか?
(3歳の女の子をもつパパより)
ルールの感覚が育っているからこそのケンカ
回答:遠藤 利彦さん 「貸して」と伝えて、それでも貸してもらえなかったから、ケンカになっています。 これは、お子さんの中に、「貸してほしいときは、『貸して』と伝えると貸してもらえる」というルールができているということです。 今回は友だちの反応が思う通りではなかったので、怒りが出てきて、ケンカにつながったといえます。 これは、ルールの感覚が育っているからこそのケンカです。 このような経験を経て、4~5歳になると、だんだんと折り合いをつけられるようになります。
2~3歳は物にこだわる時期、社会性を身につけるチャンスにする
回答:汐見 稔幸さん 2~3歳ごろは、自分の物だという感覚がうれしく感じるため、友だちが自分の物を使いにくると、それを守ろうとしたり、自分のものと同じようなものがあると、それを自分の物にしたくなったりします。 それほど、物にこだわる時期なのです。 これは、ありのままの気持ちを外に出しているということなので、自己主張ができているという面で、とても大事なことです。 この時期には、その気持ちをコントロールすることはまだできないため、どうしても友だちとケンカになることが多いと思います。 しかし、ぶつかることによって、こうやるとうまくいかないんだということを徐々に学んでいきます。 自己主張のぶつかり合いは社会性を身につけるチャンスです。
自己主張は強くても大丈夫?
回答:遠藤 利彦さん 日本人は「自己主張」よりも「自己抑制」を大切なものだと考えがちです。 しかし、「自己抑制」を大事にするあまり、「自己主張」ができなくなる、自分のことを素直に表現できなくなるという問題が出てくると、さまざまな研究で言われています。 小さい頃は、「自己抑制」のスキルがありません。 その間に、「相手に伝わる表現の仕方」を子どもに伝えることが大切だと思います。
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