綿棒耳の奥まで入れないで!~赤ちゃんの耳・鼻ケア~

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第2回 綿棒耳の奥まで入れないで!~赤ちゃんの耳・鼻ケア~

img_vol2_01子育て中のママやパパの中には、この時期まだ花粉症で「鼻や目がつらい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
赤ちゃんの場合、鼻がつまってしまっても、うまく鼻をかめないために苦労する場合もありますよね。また、耳掃除も赤ちゃんの耳は小さくて、どこまでキレイにすればいいのか分からないという場合もあるのではないでしょうか。

NHK育児番組「すくすく子育て」の解説から、赤ちゃんの耳・鼻ケアについて確認しましょう。解説をいただいたのは、こちらの方です。
飯野ゆき子さん(自治医科大学附属さいたま医療センター副センター長 耳鼻咽喉科教授)

耳そうじ、どうすればいい?

img_vol2_02みなさんは、赤ちゃんの耳掃除のときに、綿棒を使いますよね?
でもその綿棒、耳の奥まで入れる必要がないって、知っていましたか?
赤ちゃんの耳掃除、どれくらいの頻度で、どのような方法で行うのがいいのか、確認してみましょう。

『耳そうじは週に1度、髪を洗って耳の周囲が湿っているときがベスト』
(解説:飯野ゆき子さん)
 耳アカは耳の奥のほうからだんだん自然に押し出されてくるので、耳の穴の入り口付近の汚れを週に1度くらい、シャンプーのあとに取ってあげるようにしましょう。1〜2歳くらいの子どもは耳の入り口から鼓膜までの距離が短いため、綿棒を奥まで入れる必要はありません。耳そうじをあまり頻繁にやりすぎると、逆にアカを押し出す作用が弱まって耳の奥にアカがたまりやすくなります。また、慢性の外耳道炎になる恐れもあるので注意しましょう。また子どもが自分で耳そうじをしたがっても、外耳道や鼓膜を傷つけることがあるのでやめさせてください。

鼻水・鼻づまり、どうしたらいい?

img_vol2_03赤ちゃんが寝る時に鼻がつまると、息苦しそうで可愛そうですよね。でも赤ちゃんの鼻づまり、うまくかめないことないですか?
赤ちゃんの場合、鼻水を大人の息で吸い取る器具が販売されているほど、鼻水・鼻づまりのケアは困る方が多いと思います。
では、どのようにケアするのが良いのでしょうか?確認してみましょう。

『お風呂上がりや、蒸しタオルを当てて鼻水を柔らかくした状態で鼻吸い器を』
(解説:飯野ゆき子さん)
赤ちゃんはまだ自分で鼻がかめないので、しっかりととってあげましょう。お風呂上りは鼻水が柔らかくなっていて鼻水も取りやすくなります。また、蒸しタオルをしばらく鼻に当てた後も鼻水が柔らかくなっているので子どもにとっても楽にできます。鼻水をしっかりとり、すっきりすることが子どもにもわかってくれば、嫌がらなくなってくると思います。

どうする?中耳炎対策

img_vol2_04風邪をひいたりして鼻がつまると、鼻から耳へ菌が入り「中耳炎」になる場合があります。
赤ちゃんは中耳炎になりやすいので、どのような症状の場合に「中耳炎」を疑えばよいかを覚えておくと良いでしょう。

『発熱や黄色い鼻水が続いたり、耳のあたりを気にするなどのしぐさがあるときは注意して』
(解説:飯野ゆき子さん)
中耳炎は、風邪をひいたときなどに細菌やウィルスの混じった鼻水が耳管を通って耳の奥に入り込み、発症します。子どもは大人に比べると鼻と耳をつなぐ耳管が水平で短く、また太いため、鼻水が流れ込みやすく、そのため中耳炎にもかかりやすいのです。兆候としては、発熱がだらだら続いたり、黄色い鼻水が出たりする場合は中耳炎の可能性があります。中耳炎が発症していると痛みが出るため、機嫌が悪くなったり夜泣きが激しくなったりします。また、耳を気にしたり、首を振る動作をしたりことがあるので注意して見ておきましょう。対策としては、風邪にかからないこと、鼻水をこまめにとってあげることが一番です。また、赤ちゃんを横にしたまま授乳したり、添い乳などでも耳のほうにミルクが流れ込みやすくなるので、中耳炎の原因になることもあります。

今回の特集は、いかがでしたでしょうか。
赤ちゃんの健康は、ちょっとした変化を見逃さないことが大切です。日々の様子を確認してあげてくださいね。次回は、「赤ちゃんのスキンケア」について解説しますので、次回もご覧ください。


赤ちゃんの健康特集

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