子どもが、急に鼻血を出すと、「何かの病気?」と心配になりますが、子どもの鼻血のおよそ9割は、自分で鼻を触って傷つけたことが原因です。
両方の鼻の仕切りの壁、入り口から1センチくらいのところには、太い静脈や毛細血管がたくさん集まっています。
ここは、キーゼルバッハ部位といい、粘膜がとても薄いのです。そのため、少し引っかいただけでもすぐに出血してしまいます。
鼻血を簡単・確実に止める方法「母指圧迫止血法」
※母指圧迫止血法の考案者:安岡 義人(鶴谷病院 耳鼻咽喉科 部長)
これまで一般的な鼻血の止血法は、鼻の両側をはさむというものでした。しかし、これだと、息が出来なくて苦しいですよね。そこで考案されたのが、「母指圧迫止血法」です。
まず、ティッシュなどで血を受けながら、片方の小鼻を親指で押さえて、残りの4本の指で下あごに添えて、あごをはさみます。
はさむことで、手を安定されられます。片方の鼻から息が出来るので、苦しくないですね。
血液を飲み込むと、吐き気を催すこともあります。
血がのどに流れないように、下を向かせて3分間押さえ続けます。
ほとんどの場合、この方法で鼻血はおさまるようになります。
大きな子どもなら、この方法で自分で鼻血を止められるようになります。
打撲による出血や10分以上押さえても止まらないようなときは、すぐに病院へ行ってください。
何度も鼻血を繰り返すのは、鼻がかゆいせいかもしれません。アレルギー性鼻炎など、何か原因がないか、耳鼻科で詳しく調べてもらうといいですね。
今回の「すくすくポイント!」
鼻血が出たら慌てずに、親指で小鼻を押さえて3分間!
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