薬を与えるタイミングと薬の保管方法
薬の種類によって、タイミングや保管方法は異なります。
薬を飲ませるのに良いタイミングや薬の保管方法をご紹介!
講師:萩原綾子(神奈川県立こども医療センター 小児看護専門看護師) 薬を上手に与えるには、飲ませ方だけでなく、薬を与えるタイミングや保管方法も大切です。 今回は、薬の種類別に、与えるタイミングや保管方法を看護師の萩原綾子さんに教わります。
飲む薬の種類
大きく2つの種類に分けられます。
<治療薬(抗生物質、抗ウイルス薬など)>
病気の原因である菌やウイルスをやっつける薬。
決められた分量、決められた間隔で飲みきりましょう。
自己判断で飲む量を調整、また飲むのをやめてしまうと、
菌が薬に耐性を持ってしまうため、危険です。
<症状を和らげる薬(かぜ薬、整腸剤、解熱剤など)>
症状が治まったらやめてもOK。
薬を飲ませるタイミング
<基本的なタイミング>
食前・食後というのはあくまで目安です。
体の中の薬の濃度を一定に保つように、8時間おき、12時間おきなど、なるべく決められた時間間隔で与えるようにしましょう。
病気の時は、休息も必要なため、睡眠を妨げないよう与えるタイミングを工夫しましょう。
<解熱剤を与える効果的なタイミング>
就寝前やお昼寝前。
解熱剤を与えてから眠ると、熱が下がってぐっすり眠れます。
しっかり睡眠が取れると、起きたときに食欲がわき、ご飯が食べられるようになります。
<嫌がる子どもに薬を与えるタイミング>
お腹をすかせているとき。
食事やおやつの前に手早く飲ませ、好物のご飯やおやつでお口直しさせると良いです。
薬の保管方法
<シロップ、座薬>
変質しやすいため、冷蔵庫で保管。
<粉薬>
直射日光をさけ常温で保管。
余った薬は置いておかない。
とくに座薬は、残った分は保存せずに、毎回新しいものを使いましょう。
座薬の使い方
(1)指定された量に合わせて切る。
(2)先のとがっている方を使用。
(3)先端にワセリンを塗り、お尻に入れたら、座薬が出てこないよう、お尻をはさみしばらく押さえ込む。
途中で座薬が出てきても、半分以上溶けていれば、体の中に薬が吸収されています。
半分以上溶けているか心配な場合は、熱の具合を見て、3~4時間後にもう一度入れましょう。
【ワンポイントアドバイス】
座薬は粘膜から吸収されるので、眠っていたり、吐いたりするときでも使えます。
下痢の時には使えないので注意しましょう。
薬の種類を知ることは上手に薬を与えるために、とても大切です。
何のための薬か、与えるタイミングなど、お医者さんや薬剤師さんに尋ねる習慣をつけましょう。
同じ週に放送された番組記事
- (月) 薬を上手に与えるコツ
- (火) 薬を与えるタイミングと薬の保管方法
- (水) 塗り薬の使い方
- (木) さまざまな外用薬のコツ
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
PR