生後5~6か月ごろの離乳食について
講師:太田 百合子(管理栄養士・東洋大学非常勤講師) 今まで母乳やミルクで栄養をとっていた赤ちゃんにとって、離乳食は食への階段を上がる第一歩。でも、離乳食を始めるタイミングや、栄養バランス、いつあげればいいのかなど、悩むことも多いもの。このテーマでは、離乳食をスムーズにすすめるコツを4つの段階に分けて紹介します。
生後5~6か月くらいの赤ちゃんの食べ方の特徴は?
生後5~6か月くらいの赤ちゃんの舌は、前後にしか動きません。口の中で唾液と食べ物を上手に混ぜられないため、この時期の離乳食はそのままでもゴックンと飲み込めるとろみのある状態にしてあげることが大切です。
最初の1週間は、米粒を全部つぶしたおかゆなどから始め、慣れてきたら次の段階に進みます。
どんなものを食べさせればいい?
おかゆに野菜や白身魚、豆腐など、たんぱく質を少しずつ加えてください。
最初は、甘みがあり、加熱するとやわらかくなるイモ類や緑黄色野菜などから始めます。野菜に慣れてきたら、味が淡白で栄養価も高いタラやシラスなどを加えます。
新しい食材を試すときは、食物アレルギーの心配もあるため、1日1品としてください。また、新しい食材を与えるタイミングは、病院が開いていることが多い、平日の午前中がオススメです。新しく与えた食材が1品だけなら、どの食材でアレルギー反応を起こしたかわかりやすくなりますよ。
生後5~6か月のころにオススメの離乳食の作り方
この時期の赤ちゃんは、甘みとうま味しか感じることはできないため、調味料を使った味付けは必要ありません。
<おイモの離乳食の作り方>
(1)ゆでたイモをすりおろす
ゆでたサツマイモ、またはジャガイモをすりおろしてマッシュ状にします。
(2)だし汁(適量)を加える
イモ類はデンプン質が多いので、だし汁を加えるだけでとろみが出ます。
離乳食の完成です。
<ニンジンの離乳食の作り方>
(1)ニンジンは、先にすりおろして、煮る
ニンジンは、先にすりおろして、だし汁(適量)で2~3分煮ます。
(2)水溶き片栗粉(適量)を加える
(1)で煮ただけのニンジンでは、とろみがつかないため、水溶き片栗粉でとろみのあるスープ状にします。
離乳食を与えるときのポイント
赤ちゃんに、離乳食を上手に食べさせるには、スプーンを口の中に押し込もうとするのではなく、スプーンで下唇を軽くつつくようにするといいでしょう。なかなか食べてくれない赤ちゃんも、その刺激に反応して、パクッと食べようとします。
食事に長く時間をかけると、飽きてしまうため、食事の時間は5分を目途にしましょう。
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