やけどから子どもを守るには?

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2024/08/03

出典:すくすく子育て[放送日]2024/08/03[再放送]2024/08/08

娘が3歳のときです。親戚を呼んで、家でバーベキューをしていました。解散の時間になり、親戚を見送って戻ってみると、娘の姿がありません。探していると、影のほうで泣いていたのですが、近寄ってみると手の皮がめくれていたんです。

娘はしばらく泣いてばかりで何も教えてくれませんでしたが、ランタンを触ってしまい、大やけどをしたようです。すぐに、やけどを流水で流しながら電話をして夜間でも受診できる病院を探しました。
(お子さん5歳のママ)


―― 夏のやけどといえば、どんなことが考えられますか?

夏のイベントに関連する物や、滑り台、チャイルドシートの金具、立体駐車場の鉄板などでやけどすることも

回答:大野美喜子さん

やはり花火やバーベキューなど、夏のイベントに関連する物でやけどをすることが多いようです。
また、ふだんの生活の中でも、例えば公園の滑り台、チャイルドシートの金具、立体駐車場の鉄板の部分などが熱くなってやけどすることもよくあります。

子どもは大人より低温・短時間でやけどしやすい

回答:坂本昌彦さん

子どもは大人よりも皮膚が薄いので、低い温度、短時間でもやけどしやすいという特徴があります。例えば60度の温度だと、大人が手をつけてやけどするまでに5秒といわれていますが、子どもは3秒です。ほかにも、大人がおいしいと感じる温かい飲み物の温度は約60~70度なので、大人が持っていた温かい飲み物がこぼれて子どもにかかると、やけどにつながる可能性があるわけです。


―― やけどした後の応急処置はどのようにすればいいですか?

やけどしたところを流水で15~20分間流して冷やす。服を着ている場合は服の上から冷やす

回答:坂本昌彦さん

まず、やけどしたところを流水で15~20分間冷やしましょう。わりと長い時間ですが、しっかりと冷やすことが大事です。服の上からお湯などを浴びてやけどしてしまった場合は、皮膚が服にくっついていることがあるので、服は脱がさずに、服の上から冷やすことも大事です。

冷やすときは子どもが低体温にならないように注意

回答:坂本昌彦さん

子どもは、体温調節が大人よりも未熟なので、低体温になりやすいです。やけどの範囲が広いときに流水で広く冷やすと、低体温になってしまう場合があります。低体温にならないように注意しましょう。


―― 氷水で冷やしても大丈夫でしょうか?

氷水では循環障害が起きてしまうことも。長時間は冷やせない

回答:坂本昌彦さん

子どもは体温が下がりやすく、氷水で冷やすことで循環障害(血液などの循環がうまくいかず体に障害が起こってしまうこと)が考えられます。
また、氷水は冷たすぎるので長時間は冷やせません。15~20分と長い時間冷やすことが大事なので、流水のほうが適切です。


―― すぐに受診したほうがいいのは、どんなときですか?

やけどの範囲が広い場合、頭・顔・指は早めに受診を

回答:坂本昌彦さん

やけどの場所が広いときには受診が必要です。狭いときでも、頭、顔、指のやけどは、早めに受診しましょう。
顔のやけどの場合、煙を吸い込んでしまっているケースもあります。気道熱傷があると時間がたってから窒息する原因になることもあるのです。
指のやけどはくっついてしまうこともあるので、受診したほうがいいと思います。

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