災害のとき、親である自分があわててしまいそうで不安…
東日本大震災のときに、ビルの最上階で大きな揺れを経験しました。それ以来、トラックが通ったときなどの少しの振動でも「地震じゃないか」と怖がってしまいます。どこかで大きな地震があると、朝まで眠れないこともあります。
子どもも、私が怖がる様子を見て怖がってしまいます。災害のとき、子どものために自分の気持ちを落ち着かせるには、どうすればいいのでしょうか?
(お子さん7歳・5歳・2歳11か月・1歳4か月のママ)
子どもも、私が怖がる様子を見て怖がってしまいます。災害のとき、子どものために自分の気持ちを落ち着かせるには、どうすればいいのでしょうか?
(お子さん7歳・5歳・2歳11か月・1歳4か月のママ)
丸山桂里奈さん(MC) 私は東日本大震災のときに東京にいたのですが、ちょうどトイレにいたんです。それからトイレが少し怖くなりました。大人になっても体が覚えているのですね。
「不安になることもある」と自分に言い聞かせる
回答:倉石哲也さん 私も阪神・淡路大震災を経験して年月が経ちましたが、いまだに揺れたときの飛び跳ねるような印象を背中で思い出します。このようなことは自然なことで、それだけ大変な体験だったわけです。落ち着こうと思うことも大事ですが、まずは「不安になることもある」と自分に言い聞かせることが大事です。
親が自分をケアすることは子どものケアに直結する
回答:本田涼子さん 親が自分のケアをすることは、子どものケアに直結します。だから、我慢するのではなく自分をいたわってください。それが、子どものケアにつながると知ってほしいと思います。
緊急時に気持ちを落ち着かせる方法
〇大きく深呼吸する
〇周囲を見回す
〇グーとパーを繰り返す
〇セルフタッチ
大きく深呼吸するときは吐く息に集中する
本田涼子さん 深呼吸するときは、吐く息に集中しましょう。長く細い息を吐いて、吐ききると自然とゆっくりとした呼吸が入ってきます。一生懸命息を吸おうとするのはあまりよくありません。
周囲を見渡すことで脳幹に働きかけ自律神経が落ち着く
本田涼子さん 例えば、アフリカの平原で草を食べている動物は、危険がないか周りを見回します。周囲を見渡すことで脳幹に働きかけ自律神経が落ち着きます。脳幹は、呼吸、心拍、体温調節などの基本的な部分を司っているのです。人間も動物なので「私はここにいる」「この環境に危険はない」と見回していると、少し自律神経が落ち着いていきます。
手先や足先も脳幹につながっているので動かすことで落ち着いてくる
本田涼子さん 手先や足先も脳幹につながっているので、動かすことで落ち着いていきます。ゆっくりと手や足をグー・パーするのも、落ち着く動きのひとつです。
自分が心地よいセルフタッチを見つけておく
本田涼子さん 日本語ではよくセルフタッチを「手当て」といいます。子どもに手当てすることはよくあると思いますが、実は自分にしてあげる手当てにも効果があります。 例えば、「バタフライ・ハグ」は、自分自身をハグするようにします。赤ちゃんをトントンしてあげるように左右交互に軽くタッチしていると、落ち着いていきます。他にもいろいろありますが、自分が心地よい感触を見つけておくといいでしょう。自分のケアをすることは、子どものケアにもつながります。
専門家に相談したいとき
– 児童相談所・小児心療内科・児童精神科
– 日本臨床心理士会では無料電話相談やホームページで臨床心理士を紹介している
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