公共の場での叱るとき、周りの目が気になる…
外出先で叱らなければならなくなったとき、周囲の目が気になります。いつもより長く叱ってしまったり、自分のイライラが出ていないか心配になったりします。先日、子どもを叱っていたら年配の女性が口に手を当ててこちらを見ていて、その場にいるのが耐えられなくなりました。私は悪いママなのでしょうか。
(お子さん6歳・2歳のママ)
(お子さん6歳・2歳のママ)
古坂大魔王さん(MC) これは、多くの親が感じていることだと思います。周りの人たちの意見が刺さるような感覚です。「最近の親は…」「虐待…」と言われているのではないかと気になってしまいますよね。
鈴木あきえさん(MC) スーパーや病院など、公共の場で叱らなければならないケースもあるので、どうしても人の目が気になってしまいますよね。私は全く「悪いママ」だなんて思いません。気持ちがとてもわかります。
すくすくファミリー 公共の場で叱るのは、よほどのことでなければ「いいかな」と思っています。でも、「どうして、子どもを放っておいて叱らないの?」など、叱らないことでどう思われるかも少し気になります。
古坂大魔王さん(MC) 周りの目は、自分の気持ちによって受け取り方が変わりますよね。どうしても弱い立場になりがちな育児中は、強く感じてしまいます。
―― みなさんの話を聞いていかがでしょうか?
一貫性を持って、きぜんと叱ったほうがいい
回答:遠藤利彦さん やはり、周りの目は気になりますよね。ただ、基本的には、一貫性を持って叱るべきときにはきぜんとして叱ったほうがいいと思います。外出先であったとしても「絶対ダメなことはダメ」と、きぜんとした態度で貫く原則は必要だと思います。
「虐待」という言葉に必要以上に臆病になるのは子どもの発達にマイナス
回答:遠藤利彦さん 世の中では「虐待」「不適切な養育※」といった言葉や考え方が浸透しています。それらに対して、厳しい目ができたこと自体はいいことだと思います。一方で、叱ることが「他の人に虐待と思われてしまうのではないか」、自分のしていることが「実際に虐待にあたるのではないか」と、育児に臆病になってしまうのは、子どもの発達にマイナスだと思います。叱るときには、本気の感情を込めていくことで、子どもにはしっかり、徐々に伝わっていくと思います。 ※不適切な養育:保護者が子どもに対して不適切な関わり方をし、子どもが苦痛を感じたり心身に危険が生じたりする状態
叱ることを親の責任にし過ぎている
回答:柴田愛子さん 「どうしてきちんと叱らないの?」などと、親を冷たい視線で見る大人が多過ぎませんか。親も困っているのです。そういうときは、周りの人が「ここは暴れちゃいけないところだよ」と言えるようになるのが、いちばんいいと思います。子どもも、他人に言われると「ドキッ」として響くのです。親の責任にし過ぎているように思います。
必要以上に冷たい視線を浴びないために、社交辞令的な言い方をしてもいい
回答:柴田愛子さん 親が「少し迷惑かもしれない」と思うときには、自分はよくても、子どもに嫌な顔をされるのをなんとかしようと思うわけですよね。それは、「いい親に見られる」ことと違います。必要以上に冷たい視線を浴びないために、社交辞令的な言い方をしてもいいと思います。自分にとってどうしても嫌なことや危険を伴うことにはきちんと叱って、周りから鬼のように見えてもいいのです。
子育ての本音を言い合える場を持つ
回答:柴田愛子さん 「いい親に見られたい」と思い過ぎると、自分が苦しくなってしまいます。建前ではなく本音を語り合える場を持ってみてください。夫婦でも、友だちでもいいのです。子育ての本音を言い合える場を持っておかないと、健康によくありません。
PR