手づかみ食べ、どう進めていけばいい?

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2023/10/21

出典:すくすく子育て[放送日]2023/10/21[再放送]2023/10/26

息子(1歳2か月)は、離乳食から幼児食に移行している最中で、手づかみ食べをはじめました。ただ、食べものを投げてしまいます。せっかく用意したのに、食べないなら作らないほうがよかったのではないか、最初から細かくしてスプーンであげたほうが食べるのではないかと思い、少しやるせなくなります。幼児食になってからのほうが、子どもに合わせた食事が必要な気がしますが、何を参考にすればよいか悩みます。この先、どう進めていけばよいでしょう?
(お子さん1歳2か月のママ)
鈴木あきえさん(MC)

子どもが1歳を過ぎて、いろいろ忙しくなってくる中、食事を作るのも、食べこぼしなどを掃除するのもストレスになっている方が多いかもしれませんね。


―― 川口さん、この手づかみ食べには、どのようなメリットがあるのですか?

目で見て、手でつまんで、口に入れるなど、自分で食べることを学習する

回答:川口由美子さん

この時期の子どもにとって、手づかみ食べは簡単ではありません。目で見て、食べものだと判断して、手でつまんで、それを口の中に入れる、一連の動作を食べものに合わせて調節します。例えば、自分だったらプリンはゆっくり食べよう、硬いせんべいは奥歯で食べようとしますね。幼児食は、そういったことを少しずつ学習する期間なのです。その意味では、手に持って、「全部は口に入らないかな」のように量を見ることも大事な動作になります。この時期を経験して、普通に食べられるようになっていきます。


―― 食べものを投げたり、食べこぼしたりでストレスを感じるとき、我慢するしかありませんか?

親がストレスを感じるなら、スプーン食べと合わせていい

川口由美子さん

子どもは、食べものとわかって握りつぶしたり、投げたりしているわけではありません。手で触って、口に入れて、投げて、いろいろと試しています。でも、それがストレスになるときは、無理をせずに食べることを優先して、スプーンであげても大丈夫です。
また、ぐちゃぐちゃになりにくい、片づけやすいメニューを取り入れるのもいいでしょう。

食事の片づけ マスカーテープを使ったアイデア

ここで、すくすくファミリーが実践しているアイデアを紹介します。

食事のときの床の汚れを防止するために「マスカーテープ」を使います。主に「マスカー」と呼ばれるもので、塗装の際に使われるようです。



マスキングテープに透明なフィルムがついていて、テープを貼ってフィルムを出すだけで、床にシートを広げたようになります。



この上で食事をすれば、食べこぼしたものを簡単にまとめて捨てることができるので、床の掃除をしなくても大丈夫です。ストレスもほとんどなくなりました。


―― 子どもの食べやすい硬さの目安は、どれぐらいですか?

指の腹でつぶせる硬さ、爪でつぶせる硬さが目安になる

回答:川口由美子さん 



人さし指と親指をつまむような形にしてみてださい。この指と指の腹でつぶせる硬さが、赤ちゃんが歯ぐきでつぶせる硬さの目安になります。



次に、人さし指と親指の爪でつまむようにしてみてください。この爪でつぶせる硬さが、赤ちゃんの生え始めの歯でかみつぶせる硬さの目安になります。
幼児食では、子どものかむ力や、かむ回数にあわせて、硬さや大きさを調整したものをあげることが大事です。


―― 食べさせないほうがよい、気をつけたい食品は何ですか?

回答:川口由美子さん



幼児食で気をつけたい食品は、「アルコールが入っているもの」「生の肉や魚」「味が濃すぎるもの(特に塩分)」「誤えんや窒息につながる、丸くて硬いもの」などです。
また、お子さんにアレルギーのある食材は、十分に気をつけてください。


―― これらを守っていれば、そこまで神経質にならなくてもよいのでしょうか?

食べる力の発達に合わせて、臨機応変に進める

川口由美子さん

そうですね。難しいとは思いますが、それほど大きな決まりはないので、子どもの食べる力の成長発達にあわせて、臨機応変に進めてください。

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