そのため、家の中でお馬さんごっこをしたり、親の腹筋をまねして遊んだり、遊びながら体を動かすことをしています。ただ、今の運動は十分ではないと感じています。また、子どもたちがやりたいように楽しく遊ぶというより、大人がやっていることに参加させている感じなので、幼児期に必要な運動ができているのか心配です。
(お子さん2歳11か月のふたご・0歳のパパ・ママ)
すくすくファミリー(お子さん6歳・1歳のママ) 子どもたちに年齢差があるので 2人一緒に遊びに行くのが難しいです。弟に手がかかるため、兄に十分な外遊びの機会を与えられていません。
鈴木あきえさん(MC) 子どもが2歳差でも、やりたいことや体力・能力がそれぞれ違うので、親ひとりで公園に連れて行くのは大変だと思います。もっと年齢差があると、それ以上に大変ですよね。外遊びが大事だとわかっていても、産後やつわりのときなどで連れて行けない人もいますよね。
―― 松本さんは、家で特別なレッスンなどをしていますか?
「おうち教室」で体力づくりをする
松本薫さん 家では、私が「ママちゃん先生」という先生になって体操を教える「おうち教室」をしています。子どもはまねをすることが大好きなので、「自分がやってる動きをまねてもらおう」と思ったんです。 まず、「ママちゃん先生の体操教室、やる人?」って呼びかけると、子どもたちは「はーい!」と元気よく答えてくれます。そこからスタートです。 基本的に私の動きを、子どもたちにまねをしてもらいます。例えば、床に貼ったテープを橋に見立てて「一本橋を渡ります! 後ろからまねしてついてきてください」と声をかけるんです。 ほかにも、壁をタッチしながら行ったり来たりしたり、ジャンプしながら回ったり、いろんなことをまねしながら運動するわけです。子どもたちは、笑い声をあげながら、楽しそうにまねしてくれます。ときどき、子どもが「先生やりたい!」と言うので、先生になってもらうこともあります。
―― 野井さん、外出できないときは、明るいうちにカーテンを開けておうちで運動するのはどうですか?
外遊びができないときは、室内でも光を感じる場所で
回答:野井真吾さん いいと思います。雨の日も外出できませんよね。太陽の光が大事なので、昼間はできるだけ光にあたるようにします。日当たりのいい部屋がいいですね。体で昼間を感じることがポイントです。光を感じることで、セロトニンが分泌され、それがメラトニンの分泌につがり、寝つきをよくし、早寝早起き、生活リズムが整うことにつながります。
“ママちゃん先生”松本薫の「おうち教室」
松本薫さんの「おうち教室」。家の中でもできる体力づくりを教えてもらいました。
初級編 リズムジャンプ
※2歳くらいから
初級編は「リズムジャンプ」です。親子でやってみましょう。
手拍子とともに、「いち、にっ、さ~ん!」と数えながらジャンプします。
「いち、にっ」は、小さなジャンプで。
そして、「さ~ん!」で、大きなジャンプをします。
小さい動きから大きい動きをするのは、意外と難しいものです。「さ~ん」で、全身を使って大きく開くところがポイントです。小さな子は、小さなジャンプだけでいいので、手拍子しながらピョン・ピョン・ピョンとジャンプしてみましょう。
中級編 片足立ち
※2歳くらいから
中級編は、バランス感覚を養う「片足立ち」です。子どもたちに動きを見せて、まねてもらいましょう。「♪まねっこドンドン」など、うたを歌いながらするとたのしいですよ。
まずは、片足立ちになって、両手を大きく広げる「フラミンゴ」です。この姿勢をキープします。
そこから、上半身を前に傾け、脚を後ろに上げて「飛行機」になります。バランス感覚が養われます。
上級編 どうぶつのまねっこ
※2歳くらいから
最後は上級編、どうぶつのまねっこです。
動物は、いろいろな動きをしていますが、その中でも大事なのが股関節です。パパ・ママも一緒に、股関節を動かして、体全体を動かしましょう。片足立ちと同じように、「♪まねっこドンドン」など、うたを歌いながらするとたのしいですよ。
まずは「トカゲ」のまねっこです。腹ばいになって、腕と脚を左右交互に大きく動かしながら前進します。
前進できたら、後ろにも進んでみましょう。後ろに進むほうが難しいですよ。
次は、難易度が上がります。おなかを床につけずに進む「ワニ」のまねっこです。4歳ぐらいからできるようになってきます。
体のバランス、腹筋、腕と脚の筋力、股関節の動きが必要になります。前進できたら、後ろにも進んでみましょう。腕と脚の動きがバラバラになりがちですが、たのしむことができればOKです。親子一緒に、無理のない範囲で行ってください。
―― 野井さん、この「おうち教室」は、子どもの体力づくりとしていかがですか?
ワクワク・ドキドキが非日常を作り出す
野井真吾さん 子どもたちが喜んで何かをするためには、ワクワク・ドキドキが大事だと思います。松本さんの「おうち教室」には、その要素があり、たのしい非日常を作り出していると感じました。 ワクワク・ドキドキしているから心も安定します。精神的な満足感があれば、「疲れた」という言葉にはならないと思います。「疲れた」という言葉の裏には、「つまんないよ」といった不満があるのかもしれませんね。
古坂大魔王さん(MC) 少し一緒に「まねっこ」で動いただけでも「やりたい」と思って腰が軽くなりました。楽しくて、体力が上がったように思います。松本さんが一番楽しそうでしたね。
鈴木あきえさん(MC) たしかに、体だけではなく、心もワクワク・ドキドキが動いていると感じます。「やりたい力」は大事だと思いました。親は、どうしても「子どもにつきあってあげてる」と思ってしまうときもありますが、一緒にワクワク・ドキドキしたほうがいいですよね。
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