0・1・2歳 ひとりでできるようになるには(1)手洗い・うがい

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2024/05/27

出典:まいにちスクスク[放送日]2024/05/23[再放送]2024/05/27

手洗い、着替え、食事などの生活習慣。保育のプロは、0歳から2歳児の子どもたちにどう教えているのか、園での様子を見せてもらいました。

講師:
工藤佳代子(東京家政大学ナースリールーム 施設長)

手洗い

外遊びのあとや食事の前などの手洗いは、子どもたちの習慣になっています。1歳児クラスもみんなで手洗いしていました。園ではどうやって教えているのでしょう。

自分で考え判断できる言葉がけ

子どもたちが大人に言われて手を洗うのではなく、自分で「手が汚れたから洗おう」「食事の前だから手をきれいにしよう」のように考えて判断できることが大事です。そのような考えや判断につながる言葉がけを心がけています。

例えば、「手がまっくろだから洗おうか」「手を洗っておやつ食べよう」のように、どんなときに手を洗うのか言葉を添えるのです。

また、手を洗ったあとには「さっぱりしたね」「ぴかぴか!」など、清潔にする気持ちよさを繰り返し伝えています。

意欲を育てる環境づくり

自分でやろうとする意欲を育てるには環境も大事です。園には、子どもが届く高さの洗面台があり、子どもサイズに小さく切ったタオルが決まった場所に置かれています。

子どもたちが気づいたときに、さっと行動に移せる環境づくりは、家庭でもまねできそうですね。

手洗いをすぐ終わらせてしまうとき、どうしたらいい?

ここで、よくある家庭での悩みです。

子どもが自分で手洗いしても、サッと終わらせてしまうことがありますよね。ちゃんと手を洗わないとき、どんな声かけがいいのでしょうか?

肯定的な言葉をかけて、気持ちのいい時間に

回答:工藤佳代子さん

手洗いがサッと終わったとき、「まだここが汚れている」といった否定的な言葉ではなく、「きれいに洗えたね」のように肯定的な言葉をかけましょう。そして、「もう少し汚れているから、そこは仕上げてあげるね」と伝えて洗ってあげます。そのほうが、子どもにとって手洗いが気持ちのいい時間になります。

園では、できるだけ否定的な言葉は使わず、「バイキン見つけたからバイバイしよう」「せっけんさんの匂いがしない? もう一回洗ってみよう」など、子どもが自分で気づける言葉をかけるようにしています。

うがい

子どもにとって「うがい」は難しいものです。大人が想像する「うがい」ができるようになるのは、3歳以降になります。

子どもが口に水を含み、空気を入れてブクブクできるのは、口の動きが発達した証拠です。うがいにチャレンジしてみる目安になります。
大人が手本を見せて、一緒にやってみましょう。

ステップ1 少量の水を含んで吐き出す

まずは少量の水を口に含み、「ペッ」と吐き出せるかやってみましょう。最初は上手に吐き出せなくて大丈夫です。

ステップ2 口の中でブクブク動かす

次は、口に含んだ水を、口の中でブクブク動かしてみましょう。繰り返すうちにだんだんできるようになっていきます。

ステップ3 上を向けてガラガラとやってみる

上を向いてガラガラできるかやってみましょう。むせないように少量の水から始めるのがおすすめです。


うがいも手洗いも、一人一人の発達に合わせて、やがてできるようになっていきます。親は、子どもができないと焦ってしまいがちですが、できる日を楽しみに見守っていきましょう。


まいにちスクスク「0・1・2歳 ひとりでできるようになるには」の番組記事

まいにちスクスク
 
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