予防接種のスケジュール、どうすればいい?
コロナ禍で外出の機会が減る中、子どもの予防接種を受けてきましたが、スケジューリングには苦労してきました。小学校入学までに接種するワクチンは10種類ほどで、複数回接種するものもあります。子どもの体調をみながら予定を組むのは大変です。もし予定の期間内に接種できなかった場合は、どうすればいいでしょうか。
(お子さん3歳8か月のママ)
(お子さん3歳8か月のママ)
病気の回復後の予防接種には期間をあけたほうがよい場合もあるので、かかりつけ医に相談を
回答:松永展明さん 例えば、予定日に熱が出て接種できなくても、その病気が治ったあと、すみやかに接種すれば基本的に問題ありません。多少時期がずれても、効果は変わらないので大丈夫です。ただ一部の病気では、少し時間を空けたほうがいい場合があるので、かかりつけ医に接種時期について相談しましょう。また、ロタウイルスワクチンなど、接種期間が決められているものもあります。
一度に複数を接種する同時接種と、少しずつの接種では、病院に行く回数が違いますが、どちらがいいのでしょうか?
(お子さん3歳・1歳のママ)
(お子さん3歳・1歳のママ)
同時接種はスケジュールが組みやすく、早期に疾患から守ることができる
回答:松永展明さん 小児科学会では、同時接種が推奨されています。同時に接種することで、スケジュールが組みやすくなります。また、子どもの月齢が低い時期にかかる病気が多く、早くワクチンを接種して疾患から守ることができるのが、いちばんのメリットです。
同時接種によって副反応が強くなるわけではない
回答:松永展明さん 同時接種によって副反応が強くなることはありません。ワクチンには、それぞれ副反応が出る確率が少しずつあります。「6つ接種した中の2つで副反応が出た」といったことはありますが、同時接種の掛け合わせで副反応が増えるわけではありません。
スマホのアプリでスケジュール管理
回答:阿真京子さん 「予防接種スケジューラー」のアプリがいくつも出ているので、それを使うと便利です。予防接種のスケジュールを管理できるものがたくさんあります。
子どもの体調が悪いときは予防接種を延期してもいい
回答:阿真京子さん 子どもの体調をみる目安として、「くう(食事)・ねる(睡眠)・あそぶ(活気)・だす(排せつ)」があります。これらがいつもと同じようにできていないときや、体調が明らかによくないときは、接種を見合わせてもいいでしょう。
「一緒に強くなろうね」「頑張ろうね」などの声かけを
回答:阿真京子さん 予防接種のときに子どもが痛がったり、怖がったりするのは、当たり前のことです。そんなときは、「一緒に強くなろうね」「頑張ろうね」といった声かけをしてもよいと思います。
副反応がでたときは、どうすればいいでしょうか?
副反応には軽度と重度がある
回答:松永展明さん 免疫の反応として一定の副反応が起きることがあり、軽度のものと重度のものがあります。 軽度の副反応は、局所が赤くなる・腫れる・しこりがでるなどです。全身の副反応として発熱や倦怠感、頭痛などがあります。これらは数日で自然になくなるので心配ないでしょう。 ごくまれに起きる重度の副反応に、アナフィラキシーや髄膜炎などがあります。多くの場合は適切な治療や経過観察で回復が見込まれます。 接種後の体調で心配なことがあれば、病院に相談してください。
副反応で発熱したとき、解熱剤を使ってもいいですか?
解熱剤ではワクチンの効果が薄れないとされている
回答:松永展明さん 解熱剤を使用しても、ワクチンの効果が薄れることはありません。だるい・つらいといった場合には服用しても問題ありませんが、服用について医師に相談しましょう。
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