パパの教育方針に悩まされています。「たたかれたことがない子は、たたかれた痛みがわからない」「たたくのは悪いことだけではない」という考えなんです。私は「たたくことは、何があってもよくない」と思っています。
男子高校の教員で、学校での成功体験が大きく影響していると思います。もちろん、学校で手を出す・暴力をふるうことは絶対にありません。ただ、思春期の子どもたちを抑えるために「怖い存在」であることを心がけているようで、その方法を家に持ち込んでいます。思春期と幼児期は違いますし、怖さで抑え込んでいい年齢でもないと思いますが、自分のやり方に従わせることが正しいと思っているようです。
きょうだい同士で手をあげているときは、どなるだけなく、たたいてやめさせることもあります。目に余るときは、「たたくのは絶対にやめて」としつこく言いますが、その場は収まっても、私に言い返せない鬱憤が子どもたちへ向かうようになり、言いにくくなりました。パパに「暴力は絶対にダメ」だと納得させるために、どう伝えるべきか悩んでいます。
(お子さん7歳・5歳3か月・1歳10か月のママ)
男子高校の教員で、学校での成功体験が大きく影響していると思います。もちろん、学校で手を出す・暴力をふるうことは絶対にありません。ただ、思春期の子どもたちを抑えるために「怖い存在」であることを心がけているようで、その方法を家に持ち込んでいます。思春期と幼児期は違いますし、怖さで抑え込んでいい年齢でもないと思いますが、自分のやり方に従わせることが正しいと思っているようです。
きょうだい同士で手をあげているときは、どなるだけなく、たたいてやめさせることもあります。目に余るときは、「たたくのは絶対にやめて」としつこく言いますが、その場は収まっても、私に言い返せない鬱憤が子どもたちへ向かうようになり、言いにくくなりました。パパに「暴力は絶対にダメ」だと納得させるために、どう伝えるべきか悩んでいます。
(お子さん7歳・5歳3か月・1歳10か月のママ)
痛い思いをした人は他人をたたくようになる
回答:倉石哲也さん 痛みをわからせたほうがたたかなくなる、体罰も場合によっては教育によいという考えがありますが、全く逆です。人は、痛い思いをしたほうが人をたたくようになる。連鎖になるわけです。おそらく、自分がたたかれたことがよい体験だったという誤った解釈からきているのでしょう。残念ながら、まだこういった限定的体罰容認論があります。まずは、連鎖することに気づいていただきたいですね。
主語をつけて明確に伝えることが大事
回答:倉石哲也さん 子どもに言葉で伝えるときは、うまく話すことや説得することよりも、「私はあなたに〇〇してほしいと思っているよ」など、主語をつけて明確に伝えることが大切だと思います。これは、子育てでも、学校で生徒に接するときでも大事にしていただきたいですね。
夫のよい関わり方があったら積極的にほめる
回答:倉石哲也さん パパがお子さんとうまく関わっているときもあると思います。そのときは「ありがとうね」「助かるわ」など、積極的に褒めて評価しましょう。そのようなコミュニケーションが生まれてくるといいなと思います。
生徒は、怖いからではなく尊敬できるから従う
回答:大日向雅美さん 私は、生徒たちがおさまっているのは、このパパが怖いからではないと思います。怖いだけの人であれば、高校生は言うことを聞きません。威厳がある、自分たちのためを思って怖くしていることがわかるから従うわけです。成功体験があるのは、そんな生徒から尊敬される部分があったからでしょう。そのことを伝えていただきたいと思います。
何があっても体罰を容認しない
回答:大日向雅美さん 私たちは、どんなことがあっても体罰を容認してはいけません。例えば、夫が妻に「家事がうまくできないなら、痛みを与えて教える」と言って手をあげたら、妻は納得するでしょうか。これはDVにほかなりません。なぜ子どもならいいと思うのか考えてもらいましょう。 また、パパが子どもを暴力で制しようとしたら、ママが子どもを守ってあげてほしい。パパを言い負かす必要はありません。「子どもの心が、どれだけ傷ついているか考えてほしい」と、一生懸命に訴える姿を、子どもは見ています。ママは守ってくれてる、それをきちんと聞いてくれるパパもいる。そのような関係を、家庭で展開していただけたらと思います。
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